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退魔師の二度目の生は幽霊少女と  作者: 尾多 悠
第六部 君と永遠に
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09 「疑念の正体」

 市長の秘書と名乗る女性との邂逅を果たした柄支たちは、胸の内に広がる奇妙な靄を拭えぬままであった。だが、新堂家の前でただ無為に立ち尽くすこともできず、ほどなくして移動を始めた。

 そうして、午前中に新堂家を訪ねた彼女たちは、その日の昼下がりに凪浜神社に到着することとなったのである。


「浅霧くん、休日はここで頑張ってるんだよね」

「らしいな。私も見たことはないが」


 閑静な境内をぐるりと見渡し、麻希が言う。寂れた神社であったが、目に映る光景を懐かしむように彼女が息を吐きつつ僅かに頬を緩めたのを、柄支は見逃さなかった。


「で、どこにあいつはいるわけ?」


 沙也がぶっきらぼうに言って、砂利を一歩踏みしめる。見る限り境内には参拝客の類いはおらず、彼女たち以外には人っ子一人見当たらない。

 当然ながら、真たちの姿も見つからなかった。


「……社務所かもしれないな。先にそちらを訪ねてみよう」


 麻希にとっては、ここは勝手知ったる身内の場だ。率先して彼女は社務所の前まで進むと、遠慮なく引き戸をがらりと開けた。


「御爺、いるのか!?」


 中に呼びかける麻希の声には、しんとした沈黙が返された。照明が落とされた薄暗い廊下に、和室の匂いが微かに漂っている。


「留守かな?」

「参拝客がいないからといって社務所を空けるとは、いい加減な」


 麻希は小さく舌打ちをして玄関に上がり、脱いだ靴を几帳面にそろえる。


「少し中を見てくる。悪いが待っていてくれ」


 そして言うが早いか、すたすたと廊下の奥へと歩いて行ってしまった。所在なげに柄支と沙也はその場に留まることとなり、どうしたものかと、二人はもう一度境内の様子を覗くべく外へと出た。とはいえ、短時間で人がそう出入りしているはずもなく、景観は変わらずである。


「やっぱり、永治さんにも差し入れ買ってくればよかったなぁ」


 暇を持て余した柄支は何となしに言葉を零して、沙也の方へと目を向けた。


「麻希ちゃんも酷いよねぇ。あれに差し入れなんぞ必要ないなんて。沙也ちゃんも、そう思わない?」

「その爺さんとも、あたしは初対面なんだけどね」


 その件に関しては会話に参加すらしていなかったため、沙也は肩を竦めた。他人の家族事情に口を出す趣味もなく、口出しされる煩わしさへの理解もあるつもりだった。

 連れない妹の態度に口を尖らせつつも、柄支どこか楽しげであった。しかし、ふとその笑みに影が差す。何か思うところがあったのか、彼女は神妙な顔つきとなっていた。


「今は、大切だよね」

「何? あいつらのことを気遣っているんだとしたら、それはお門違いでしょ。お姉ちゃんが気に病むことじゃないわ」


 咎めるような沙也の口調に、柄支は苦笑した。

 さすがは姉妹と言うべきか、それとも同じようなことを考えていただけなのか。姉の些細な表情の変化を、妹はつぶさに感じ取っているのであった。


「浅霧くん、本当にハナちゃんとお別れする気なんだよね」

「……もう聞いたことでしょ」


 未だ会えていない進を除く形ではあるが、ハナコを浄化する道筋が見えたことについたことの説明を、柄支たちは受けていたのだった。

 彼女たちなりに思うところはなかったわけではない。しかし、真とハナコの意思以上に、この件に関して尊重されるものはないはずである。二人の決めたことに、誰も異論を挟むことはなかった。


 ハナコの魂を譲り受け、真はこれからの生を得る。


 柄支や麻希には細かい理屈の方まで全て理解し切れたわけではないのだが、今の真は、そのときに備えて精神を鍛えるための修行をしているのだそうだ。


「卒業の日、かぁ」

 

 薄い雲が穏やかに流れる空を、柄支が仰ぐ。

 柄支と麻希が高校を卒業するその日。それが、真とハナコが定めた、共にいられる期限だった。

 感傷的にもなるのも、やむを得ないというものだ。

 離別であり、門出でもある。

 浅霧家に残った千島珊瑚も、その日は柄支たちを祝うために凪浜市こちらへ来てくれるそうだ。無論、ハナコのことの方が主たる目的なのは言うまでもないことなのだろうけれど、彼女の浄化自体は、真の実家で執り行うらしい。


「わたしたちも、立ち会わせてはもらえたりするのかな?」

「やめておいた方がいいわよ。たぶん、言うほど生易しいことじゃないから。迷惑になるだけよ」

「……だよねぇ。うん、分かってはいるんだけど」


 何も突然にいなくなるわけではない。別れの挨拶の時間ならば、きちんとある。

 それが自然な流れなのだと受け入れるべきこと。

 そう頭では分かっているはずなのに、心が塞ぐ。


「――やはり、中には誰もいないようだな。ん? どうした芳月」

「あ、麻希ちゃん。ううん、何でもないよ」


 と、そこへ社務所の中を見てきた麻希が戻り、柄支の物寂しげな顔に眉を顰めた。柄支は取り繕ったように首を横に振り、にんまりと口角を持ち上げて見せる。沙也も、姉の空元気に突っ込むことはしなかった。


「ところで麻希ちゃん。そろそろ、柄支って呼んでくれないかなぁ。名字じゃ、沙也ちゃんとわかりにくいんだけど」

「何だ、藪から棒に。呼称など、早々に変えられるものか」

「けちんぼだねえ。それくらい、いーじゃん」


 ぶーぶーと頬を膨らませる柄支を無視するように片手で制して、麻希は「そんなことより」と仕切り直す。


「ここで帰りを待つという手もあるが、浅霧たちを探しに行くか?」

「どっちでも構いやしないけど、当てでもあるわけ?」

「境内の裏手の雑木林だとは思うが」

「うーん、待っててお喋りするのも悪くないけど、やっぱり探しに行こっか」


 麻希の手を逃れた柄支が気を取り直すように明るく言う。意気揚々と麻希と沙也を先導しようと、彼女は歩き出し――


 石畳を踏もうとするその一歩目の瞬間、地面が揺れた。


「ふぇ!?」

「危ない!」


 下腹に響くような震動に柄支の小柄な身体はバランスを崩し、足をもつれさせて前のめりに倒れかける。あわや石畳にぶつかろうかというところを、沙也に背後から抱きかかえるようにして支えらた。


「お姉ちゃん、大丈夫?」

「う、うん。あぁ、びっくりした」


 揺れは一瞬のものでしかなく、もう柄支が自らの足で身体を支えるのに支障はなくなっていた。

 地震、というには不自然に感じる。バランスを崩したのは事実だが、足下が揺れたというより全身を揺さぶられた感覚に近かった。

 事実、柄支の直感は正しかった。

 今したが麻希の言っていた境内の裏手にある雑木林と思しき地点から、晴天にも関わらず雷でも落ちたかのような轟音が鳴り響いたからである。

 メリメリ、バリバリと、木々が倒れるような音まで聞こえるのも、もはや気のせいではあるまい。その音が放つ暴力性に、柄支は背筋に冷たい予感を走らせていた。


「……精神的な修行ね。いったい何をやってんだか」


 沙也が目つきを鋭く尖らせ、低くつぶやく。

 しばし離れていた戦いの気配。突き刺す霊気の感触に、ぞわりと彼女の肌は粟立っていた。





 鬱蒼と立ち並ぶ針葉樹の林の中、音の発信源に近づくにつれて柄支たちの体感温度は上昇していた。

 乾いた風が枝を揺すり、葉が擦れ、ざわめきが起こっている。先頭を慎重に進む沙也は、代わり映えのしない林の光景の中に、一つの変化を見出した。

 倒木である。根元近くから吹っ飛ばされるような形で木々がなぎ倒されており、相当な破壊の痕跡が残されていた。

 その熱源は、すぐ近くにある。緊張に喉を引きつらせる柄支と麻希に、いったん下がっているように沙也が口を開きかけたところ、彼女たちを見咎める張りのある声がした。


「誰だね君は!? 来ちゃいかん!」


 白い髭を蓄えた和装の老人だった。年老いて精悍さを損なわない彼の見目の特徴から、沙也は瞬時に彼が誰であるのか予想をたて、短く問う。


「あんたが古宮永治ね?」


 名を言い当てられて、永治も戦い慣れした偉丈夫さながらの気を隠そうともしない沙也が、ただの少女ではないことを一目で見抜いた様子だった。同時に、彼女の背後にいる孫娘とその友人の姿を認め、唖然と口を開く。


「麻希に、柄支君か。とすると、君が――」

「自己紹介してる場合? 真はどこなの?」


 すっかりスイッチの入ってしまった沙也の迫力に呑まれるように、永治は倒木が続く林の奥へと顔を向けた。すると、その瞬間に青白い雷光のような輝きが迸り、全員の視界を覆った。

 遅れて轟く、爆音と倒木による破壊音。いまもなお、現在進行形で事態は悪化しているらしい。


「思い切りやっても構わないと言ったが、これは想像以上だ。危険だから、君たちは下がっていなさい」


 永治の手にも負えないのか、彼は柄支たちを現場から遠ざけようと身体を張って止めようとする。いったい何がどうなっているのか把握できないが、これ以上近づけば危険であることだけは、十分に空気が物語っているのだった。

 柄支と麻希にとってそれはやむを得ない処置であっただろう。だが、永治の対応に不服を感じた沙也だけは、彼の身体を押し返す勢いで前へと出ていた。


「この先にいるのね?」

「君! よしなさい!」

「あたしに指図しないで。お互い、そこまで間抜けじゃないでしょ」


 初対面にも関わらず、不遜にも言い放つ少女に永治も呆気にとられる。あとでフォローするのは姉の役目になるのだが、沙也は頓着することなく飛び出していた。

 身体の中心に見えざる芯を貫き通し、意識を研ぎ澄ました沙也を止められる者はこの場にいない。

 もっとも、彼女としては巻き起こされている破壊を、我が身を呈して止めようなどと殊勝なことを考えていたわけではない。ただ単純に、姉を危うく転ばせかけた迷惑な行為に腹を立て、一言言ってやりたかっただけなのである。


 そして、倒木を一息に飛び越えた沙也が目の当たりにしたのは、凄絶にも美しく煌めく命の嵐だった。


 碧き霊気の奔流。

 ともすれば飲み込まれ、四肢を引きちぎらんばかりにうねるその力の中心に、真はいた。

 本来、黒いはずの髪は碧い霊気に染まり、瞳は燃える赤を宿している。

 両手に構えるのは、霊気に刀身を覆われた黒塗りの木刀。

 濃紺の夜闇に灯る焔のごとし。

 話には聞いていたが、真のその姿を目にするのは、沙也も初めてだった。癪ではあるが、清言の力を凌いだというのも頷ける。


 しかし、今問題とすべきなのは、彼のその力を前にして展開される、もう一方の力なのだろう。


 海を思わせる深き藍の霊気が、真の放つ碧い霊気とぶつかりあい、びしり、びしりと放電のような破裂を繰り返している。

 括った髪を意思あるように重力に逆らわせてのたうたせる浅霧静が、豊かな胸の前で腕組みをして、泰然自若と仁王立ちしていた。

 不敵に口端をつり上げ、獲物を狙う鷹の目は獰猛だ。彼女が纏う気には繊細さの欠片もなく、あるのは荒々しい暴力しか感じられない。


「ちょっと! あんたたちいい加減にしなさいよねッ!」


 見る者が見れば、萎縮してもおかしくはない光景であったに違いない。しかし、沙也も伊達に死線をかいくぐってきたわけではないのだ。彼女は彼女なりの意地をもって、声を張り上げたのだった。


「沙也!?」


 先に沙也の声に気づいたのは真だった。真剣に睨み合いをしていた顔が僅かに驚きに緩んだかに見えたが、それはすぐに深刻なものへと変わる。


「バカ! 何しに来たんだ! 引き返せ!」


 真の台詞は間違いなく沙也を気遣ってのものだった。

 しかし、いきなり頭ごなしに怒鳴られて気持ちがよいわけもなく、不興を買うだけに終わる。カチン、と沙也のこめかみあたりから不穏な音を真が聞いた気がしたときには、もう遅かった。


「誰がバカよ! このすかたん!」


 売り言葉に買い言葉にしても、子どもの喧嘩レベルの返しだった。少女の怒りの沸点の低さを失念していた真はがくりと肩を落としかけたが、彼と向かい合っていた方向からは、実に豪放磊落な笑い声が響いていた。

 言うまでもなく、浅霧静だ。


「なんだ、沙也。お前も参戦希望か? いいぞ、その方が面白い!」

「はあ!? バカ言わないでよ! 真、ちょっとあんた止めなさいよ!」

「それができたら苦労はしてねえっ……!」

「はっはっは、言い争っている場合か? 手を組んで来るもよし、三つ巴というのも面白いかもな!」


 いずれにしても、静にとって既に沙也は標的として映っているらしい。ギラリと獲物を見定めるように、瞳を猛禽の如く光らせる彼女に対して、言葉を持って制することは困難なのだった。





「うむ、いい汗をかいた。沙也のお陰で良い刺激にもなったな」


 結局、無理矢理に沙也を巻き込み、乱戦の様相を呈して試合らしきものは続行された。コートを肩に担いぎ、満足そうに額の汗をぬぐっている静の爽やかな顔も、真と沙也から見れば邪悪であった。


「次は、ぶっ飛ばす……」


 へし折られて半端な高さとなった木の幹にもたれかかり、まんまと乗せられた沙也は忌々しそうに静を睨んでいる。肩を荒く弾ませながらも、腰を落とさないのは彼女ならではの気概だ。


「やめとけ。いいようにあしらわれるだけだぞ」


 対して、真は静にやられ慣れているためか、もはや意地を張るところもなく地べたに腰を下ろして休息の姿勢をとっていた。むざむざと姉の玩具おもちゃが増えるのを黙ってみているのは、彼としても忍びない。


「沙也は実戦から遠ざかっていた分、よい鍛錬になったのではないか? とはいえ、私が勝てたのはお前たちが二人がかりだったからというのもあるだろうがな」

「……どういうことだよ」


 乱戦ではあったが、真と沙也はほとんど静を潰すために力を振るっていた。計算の合わないことを言う静に疑問をぶつける真に、「簡単なことだ」と彼女は明快に答えを返した。


「戦いは足し算ではない。真に遠慮があったからだ。まだお前一人を相手にしていた方が、勝ちの目はあっただろう」

「なに? あんた、あたしがあんたの力を防ぎきれないとでも思ってたの?」


 本気を出した彼の力は、確かに静をもってしても手に余るほど強力なものになっていた。だが、真が己の力を過信し、ましてや傷つけないようにと並び立つ者を侮るようなことがあればそれは驕りだろう。

 怒りを滲ませた瞳を向けられて、真はバツの悪そうに碧く変貌した頭をかく。


「すまん。そういうわけじゃない。俺がまだ、力を使いこなせていないだけなんだ」

「だから、それが舐めてるって言ってんのよ。あたしを巻き込まないように丁度いい力加減を探ろうとしてたってことでしょ。何なら、この場でどっちが上か、いつかの白黒つけていいのよ」


 両手に腰を当てて苛立ちを隠しもせず、沙也が上から真を睨み下ろす。このままでは胸ぐらを掴まれ、第二ラウンドが始まりかねない。 それくらいに彼女の目は本気で、緋色に染まりかけていた。


「沙也さん、待ってください」

「は?」


 にわかに真の声が女性的なものに変わったのかと沙也は間の抜けた声を出したが、そうではない。真の中に満ちていた膨大な霊気の熱が、緩やかに外へと流れ出る気配があり、そのまま一人の少女の姿を象っていた。


「わ、わたしが真さんの意に反して遠慮をしてしまっただけでして、噛み合わなかったのはそのせいといいますか……」

「ああ、そうか。あんたがいたわね」


 言い訳を述べるハナコを見て、沙也は色々と合点がいき、乗り出しかけていた身を引いた。


 真の覚醒した力はハナコによるところが大きい。『接続』の場合においてもそうだが、他者の魂から供給される霊気を己のものとして使用するためには、意思の統一が重要となる。

 繋がった者が見ているもの、身体の動きから思考の流れまで、どれだけ齟齬をなくし、まるで己の一部がごとく力を使いこなせるか。

 真とハナコの魂の繋がりは、『接続』よりも濃いものだ。肉体という枷がない分、その距離は限りなくゼロに近い。

 その爆発力は、繋がりだけでは言い表せない。『合一』と言うべき力だ。


 精神的な修行とは、限りなく真とハナコの意思を零に近づけることでもあるのだろう。

 そして、それはおそらく二人が目指す道筋に通ずる。


「……いいわよ。あたしも、少し熱くなっていたみたいだし」


 興がさめて、沙也は何度も頭を下げようとするハナコに向けて、煩わしそうに片手を振った。

 柄支のように感傷的になったわけではない。ハナコがいかに本気であるのかは、彼女の顔を見れば自ずと分かることだった。


「ん? ねえ、あんた」


 と、そこで沙也は一旦引いたはずの身を再び前に傾けて、ハナコに顔を近づけた。


「ちょっと、顔を上げなさいよ」

「は、はい?」

「早く!」


 じれったそうに沙也が急き立て、ハナコが困惑しながらも言うとおりに顔を上げる。沙也は目を細めて、じっとハナコの顔をまじまじと眺め回した。


「さ、沙也さん?」

「おい、沙也。急にどうしたんだよ」

「ちょっと黙って」

「ふむ?」


 沙也のただならぬ剣幕に、ハナコと真も変に思って声をかけるが一蹴される。静は何か変わったことが始まるのかと傍観を決め込んでいたが、その佇まいは油断のないものだった。


「……そうか、わかったわ。違和感の正体」


 そして、たっぷりと時間をかけてハナコを見詰め終えた沙也は、難しい顔をしたまま呻くように結論を口にする。

 真とハナコと静には、まだ沙也が何のことを言っているのか分かるはずもなかった。


 見覚えのある顔。胸の中に広がっていた奇妙な靄。


 確証などは無いに等しく、勘違いの可能性の方が遙かに高い。理屈ではなく直感や閃きに頼っている。

 しかし、その正体の一端を、沙也は確かに掴んだのだった。


「あの女……ハナコあんたに似てたのよ」

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