7.食堂にて
果たして家族の卵焼きの反応は!?
家族で話したあと、いい匂いに惹かれながらもアリスの部屋に行ったところ、部屋には眠っているサロモンしかおはず、みんなは大慌てだった。
途中合流したジュードも一緒に、急遽屋敷中を探すことになったのだ。
各部屋を探したり、庭を探したり…。
それなのにどこにも見当たらない!!!
まさか、何者かが侵入したかっ!?
いや、警備は厳重なはずだ。
それに、そんなことがあればサロモンが気付くはずだ。
もしや、アリスが自ら…?
みんなの脳裏にそんな嫌な予感がしたとき声がした。
「あら、みなさんお揃いでどちらかへお出掛けですか?」
「サラ?どうかした?……あら?お父様達にジュードまで。一体どうしたの?」
そのあと、アリスがみんなから小言をもらうのは言うまでもないだろう…。
―――食堂―――
「みんな、本当にごめんなさい。心配かけてしまったわ…」
「わかったなら、もういいさ。ほら、食事にしよう」
すると、使用人達が次々と料理を持ってきた。
その中に見慣れない黄色の料理を見付けたアルバートが使用人の1人に確認した。
「これは初めて見るが、なんと言う料理だ?」
「リードさん曰く、卵を使った新メニューで、名前は卵焼きと言うそうです」
「なるほど。
早速食べてみよう」
パクっ、モグモグ…
「これはっ…すまんが、リードを呼んできてもらえるか?」
「かしこまりました」
少しして先程の使用人がリードを連れて戻ってきた。
「旦那様、料理に何かございましたか?」
「この卵焼きというのは一体何だ!?卵がこんなにおいしくなるなんて…これはどこで学んできた!?」
リードは、ちらっとアリスを見て
「実は、この料理はアリスお嬢様がお作りになられました。そのあと作り方を教えて頂いて、再現したものをお出ししております。まだまだお嬢様には敵いませんが、それでも上手く出来たと自負しております」
「これをアリスが…?
アリス、お前はこのような料理をいつどこで学んだのだ?」
アリスは考えた。
ここで正直に前世の話をするのはありかなしか。
異世界物語って、大体がばらさずに本で見た~とか言ってるよね!?
この間わずか1秒。
「昔、どこかの本で見たことがありますわ。おいしそうだなぁ、いつか作ってみたいなぁと思っていたのですが、なかなか作る機会がなく…今日初めて実現しましたの!」
「他にも覚えている料理はあるのかい?」
「はい!まだまだありますわ!作ってもいいんですか?」
「そうだなぁ、私はいいと思うが他のみんなにも聞いてみよう。まずは、リード。料理長として今後アリスが料理を作ることに対してどう思う?」
「私は賛成です。料理中の手付きも安心出来ましたし、何よりおいしい物が作れる人に悪い人はいないかと」
「他のみんなはどうだ?」
実は、アルバートとリードが話している隙にみんな卵焼きを食べていたのである。
「アリスちゃん、これは本当においしいわ。なので私は賛成よ」
「お姉様!これすっごくおいしいわ!ねぇ、また作ってくれる?」
ミランダに続き、リアナも賛成のようだ。
「ねぇアリス、僕も賛成なんだけど…レオは知ってるの?絶対どこかで嗅ぎ付けるよ?ほら、もしかしたら今もそこに…」
クリスがそう言って食堂のドアを見たので、アリスは思わず身震いしてしまった。
「お兄様っ!そういったことは冗談でも言ったらいけませんわ!ありそうで怖いです…。
レオにはまだ知らないので早急にお知らせします」
「それがいいと思うよ~」
「ふむ。ではみんな賛成ということだな?
では、アリス。今後も料理をすることを許可する!ただし、必ずみんなで食べること!
ちなみに、今日アリスが作ったものはどこだ?」
「お父様ありがとうございます!
今日作ったものでしたら、作ってすぐにリードとサラとで完食しましたわ」
それを聞いた家族は全員わかりやすく落ち込んだ…。
そして、みんなが誓った。
絶対今度こそ食べる!…と。
卵焼きでこんなに喜んでもらえると作る方としては嬉しいですよね。
ワクワクです♪




