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夢鏡〜YUMEKAGAMI〜  作者: 夢☆来渡
終章【夢鏡】
27/27

☆エピローグ☆

 

 土曜日、

 病室で裕也は来客を迎えていた。

 クラスメイトがお見舞いに来てくれたのだ。

 担任の先生が付き添いで来たが、今は廊下で母と話をしている。

「もうすぐ退院なんですって?良かったね、菊地くん」

 桜井由香はいつも教室で見る時のまま、落ち着いた乙女の表情を向けた。

「うん、ありがとう。由香ちゃんが来てくれて嬉しいよ」

 由香が赤面して応える。

「男子も一応誘ったのよ、でもチャイム鳴ったらみーんなすぐ帰っちゃったんだから。ホントよ」

「うん、別にいいよ。またすぐ会えるし。由香ちゃんだけで十分だよ」

 さらに赤面する由香は、何か話題をそらそうと辺りを目で探る。

「あ、コレなあに?すごく綺麗な貝殻だね」

 裕也は笑顔で答えた。

「友達にもらったんだ。また会えるようにって」

「いいなぁ~、どんな友達?」

「ふかふかして、すっごく図々しい……かな」

 言葉を濁した裕也に、母が口早に言った。手荷物をまとめる。

「裕也、悪いんだけどお母さん一度家に帰るわ。お父さんから連絡があって、カギが無いって何だか慌ててるのよ」

「あ、うん。気をつけてね」

 まさかと思ったので裕也はそれ以上は黙って見送った。


 先生が母を見送るように病室から出て行く。

 裕也と由香が二人、沈黙する。


 裕也と由香の目が合う。


「由香ちゃんにまだ言ってないことがあるんだ」

「なあに?ヒミツの話し?」

「夢で一度言ったし、手紙にも書いたよ」

「…………」

「でもまだ現実には自分の口で言ってないから、ちゃんと言っておこうと思って……」




 病室で再び交わされた約束が、正夢になった事を白兎が知るのは、また別の夢物語。



 夢鏡・完



ありがとうございました。


とりあえず、初投稿の完結です。


また会いましょう。


夢の中で。



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