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節分のあの日の物語

今日は「節分」の日です。

ところでどうして節分の日には豆を投げると思いますか?

この意味を知っている人はあまりいないと思います。

実は有力な説によると【魔滅まめ】という語呂合わせからだそうです。

豆由来の話ですと小豆あずきなんかも魔除けの食べ物らしいですよ。

さて、今日は節分にまつわるお話を読んでみましょう。

 むかしむかしあるところに、、ではなく現代のお話。


「ハア..ハア…ハア」


 人知れず路地裏を歩いている鬼の「傀人かいと」がいた。

鬼は人に化けて街中ゆく人に憑く邪気を食べて生きているいい奴。

そんな傀人が待ち侘びていた日がやってくる。“節分”だ。

節分は鬼が嫌う日だと思う人がここには沢山いることだろう。

実は言い伝えとは少し違って、正確には鬼が食べた邪気を払ってくれる日。                

傀人たち鬼というのは邪気を溜め込んだ結果、理性を失ってしまう。

理性を失ってしまうと人の幸福を食べて邪気を中和しようとしてしまう。

でも豆を投げてもらうことで邪気を外に出して豆が払ってくれるのだ。

 今の傀人は何度も邪気に呑み込まれそうになりながら耐えていた。

しかし、何度も理性が失いそうになってしまいもう耐えれそうにない。

傀人は家の壁に手を当てると吸い込まれるように中に入っていく。

鬼には通り抜けの力があり、自分の意思で人に見えないようにすることもできる。

でも、どの家に行っても豆を用意しているところがない。

苦しみながら隣の家、隣の家と豆を探して理性を失う前に当ててもらおうとした。

 あと少しで意識が失いそうになった時、豆を投げている家にたどり着いた。

まだ生まれて1、2年しか経っていなさそうな子供が頑張って鬼になりきる父に当てていた。


「鬼はそとー!福はうちー!」


節分になると聞こえてくるお馴染みの声が飛び交う。

傀人は頑張って力を抑えて理性を保ちながら豆に当たりに行く。

“パチパチ”と音を立ててお面に当たるところに割って入った。

もちろん割って入ったところで遮られることはない。

傀人の体に当たると人には見えない紫の煙が狼煙のように立ち上っている。

ようやく豆を当てて貰えた傀人はこっそりと豆を拾って口に入れた。

こうやって邪気を払ってくれた豆を食べて身体を回復させる。

 傀人は家の外に出て、またフラフラと夜道を歩いた。

毎年、節分の日には鬼の集会がある。そこに傀人は向かった。

そこで慰労会をするのだ。慰労会では沢山の鬼が集まる。

そこでは酒を飲みながら今日の話をつまみにして情報収集しているのだ。

「あの家はあーだこーだ」「今日はこーだあーだ」と話が飛び交っている。

 傀人はある公園にある水飲み場を思いっきりずらそうと押した。

すると“ゴゴゴゴ”と音を立てながら地下に繋がる秘密の入り口が出てきた。

階段が通路になっていて奥に長い通路が伸びていた。

 傀人は階段をゆっくり降りて長い通路を歩いて行った。

その通路の先には大きな広場が広がっていた。広場には長机が置いてあり宴会場のようになっている。

長机の前には顔の見知った鬼が先に何人(?)か座っている。

酒を酌み交わしながら今日の話をしているようだった。

傀人はその中でも比較的若く見える“醜弥しゅうや”のもとに歩いて向かった。


「やあ、醜弥、元気かい?」

「おお、傀人じゃないか。見ての通りピンピンだよ。」

「今年の節分も理性を保ててお互い良かった物だな。」

「そうだな。最近の節分は昔とは違ってヤバいらしいよ。」

「どういうことだい?」

「俺の友達が言っていた話なんだが個装やチョコ加工のされているのがあるんだってよ。」

「そうか、効果が薄れるんじゃないか?」

「そうなんだ。個装に関しては袋が当たっているだけさ。」

「それは問題だな。人も食べるらしいから仕方ないが鬼からすれば大問題だ。」

「どうしたものかね。人は文化の慣わしを簡単に変えてしまう。」

「僕らもいつ人の幸福を食べてしまうか分からないな。」

「だからこうして情報を集めているんじゃないか。」

「ちゃんと個装から出して文化通りにすれば幸せが訪れるというのに。」

「まあ傀人、お疲れ様だ。一緒に酒呑んでパアッとしようぜ。」

「ありがとう醜弥。お前もお疲れ様だ。」

「おう、色々話聞かせてくれよな。」

「もちろん、これからは文化の慣わしについて考えないとな。」

「そうだな。来る福も来なくなるってもんだ。」

「さあ、飯だ飯だ。酒だ酒だ。」

「お前は飯と酒が好きだな。付き合ってやるよ。」

「さすが傀人だな。今日は寝かさねえぞ。」

「ほどほどにね。」


 醜弥が傀人の前に豪勢なご飯と酒を持ってきた。

今日からまた邪気を食べたりと忙しい日々が始まる。


 さあさあ、今日の夜は鬼の宴が始まります。

手に豆を持って悪い邪気は払ってしまえ。準備はできていますか?



  “鬼は〜そと!福は〜うち!”

さてさて、節分のお話はどうでしたか?

皆さんは鬼を困らせないようにしましょうね。

では、いい節分を。

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