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2.初めまして(4/4完)

翌日。

放課後の部室に先生がやってきた。


「この同好会は部活顧問一人と、部員三名の規定を満たしていない。いつまでも同好会に部室を空けておくのも厳しい」


二人は固まった。

同好会設立から約2ヶ月。

倉橋と天ヶ瀬以外に部活に入っていない生徒はほとんどいない。

それに“怪奇事件調査同好会”なんてオカルト同好会もいいところの同好会に入るもの好きはいない。

顧問も他の部活で手一杯だ。


「よって1週間以内に、部員一名と顧問が必要となる」

「ということで、僕が顧問になりまーす」


先生の通告に沈み込む二人の前で、勢いよく部室のドアが開いた。


「朱雀?!」


どうやら先生は事前に朱雀と話をつけていたらしい。


「じゃ、あと1人部員入れるの頑張って」


そう言い残し、先生はドアを閉めてしまった。


「...なんで朱雀がここにいるんですか?」

「そんな嫌そうな顔しないでよー。丁度教員免許持ってたから、先生になっちゃおうかなって」


天ヶ瀬は露骨に顔を顰める。


「神様が人間の学校で先生って、ええんかなぁ」

「いいでしょ?直接人の世に干渉するわけじゃなし、この子も、人間じゃないし」


あっさり天ヶ瀬を指さす朱雀。


「えっ... 天ヶ瀬?人間じゃ……ないの……?」

「部長ってちょっと...いや大分鈍いですよね」


呆れ顔の天ヶ瀬に、倉橋は口をぱくぱくさせる。


「ち、ちなみにどんな妖怪なん...?」

「この子は

「鵺ですよ」


朱雀の言葉にかぶせるように、天ヶ瀬はしれっと答える。

朱雀は「……」と無言になる。

倉橋は震える指でスマホを検索した。


「えーと、描写される姿形は、北東の寅、南東の巳、南西の申、北西の乾といった干支を表す獣の合成という考えも(wiki調べ)...え?ほなつまりは...キメラ...?」


スマホと天ヶ瀬を見比べ、倉橋は青ざめる。


「その体...乗っ取ってたりしてへんよね...?」


恐る恐る指さすと天ヶ瀬はにっこりする。


「はい!乗っ取ってます」


顔が固まる倉橋。

それを見て笑い、満足そうにする天ヶ瀬。


「ふふ、嘘ですよ。正真正銘自分の体です」

「あ、そうなん?...よかっ

「ただちょっと見た目とか性別を変えてるだけで」


安心しかけた倉橋の声に被せ、軽く爆弾を投下する天ヶ瀬。

倉橋は「ダンッ」と机を叩いた。


「そんなっっっ!せっかく可愛い女の子がうちの部に来てくれた思たのにっっっ!」

「「そこ?」」


二人の視線が、同時に呆れた方向を向いた。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


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