表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/32

デスクとの会話

 封印の日がついに決まる。

 萩原によると明日が大安で日がいいらしい。げんを担ぐのではないが、陰陽五行説は六曜そのものだという。

 萩原が行うものは、お祓いのすべての要素を取り入れたものらしい。彼自身も神道や仏教の修行を行ったそうで、その上で世界各国の霊媒師から、祓いのレクチャーを受けたという。今風に言うとハイブリッドな祓いだ。

 萩原が言うには、面白いことに世界中のお祓いに同じ要素があるということだ。

・言葉(祈祷・聖句・マントラ)を用いる

・物(聖水・火・塩・薬草)を使う

・儀式で空間を清め、結界を作る

・霊を「追放」するか「鎮める」かの二通り

 よって基本は同じだと萩原は考えている。

 そして今回の悪霊は日本古来のものであることから、神道と修験道、陰陽道に則った形を取る。霊を鎮めて封印するのである。

 

 長野日報では浅川がデスクに挨拶している。

「それではデスク、今までお世話になりました」

「おいおい、それはないだろ。お別れじゃないだろ、大丈夫だよな」

「もし私に何かありましたら、香典は弾んでください」

「洒落になんねえぞ」

「まあ、可能性はゼロでは無いですから」

「ああ、わかったわかった。で、取材は出来るんだよな」

「ええ、萩原教授側が動画の撮影も許可してくれました」

「まじか…」

「一応、機材については清めてからとのことでしたけど」

「でもすごいな。撮れたら最高だな」

「撮れるかどうかはわかりませんけどね。まあ頑張りますよ」

「儀式の細かい部分は聞いてないんだろ?」

「ええ、その辺は当日まで非公開だそうです。悪霊に情報を掴ませないことが重要だそうです」

「そんなことができるのか」

「用心に越したことは無いそうです。そうでなくても最強の悪霊ですから」

 デスクは言葉を失う。浅川はそんなことは気にしないとでもいう風に話す。

「清めの方法についてはマニュアルを渡されました。塩や水、衣装も支給されてます」

「そうか」

「まあ、なるようになれです」

「そうだな」

 ここでデスクが神妙な顔になる。

「浅川とは入社以来の仲だからな」

「ああ、そうでしたね。腐れ縁とも言いますけど」

「ここだけの話、俺の跡を継ぐのは浅川だと思ってるぞ」

「ちょっとやめてくださいよ。そういうの死亡フラグって言うんですよ」

「え、そうなのか、じゃあやめとくよ」

「まったくもう、じゃあ、明後日」

 実は浅川もそんな気がしていた。今回だけは相手が悪すぎる。この事件に関わり過ぎたのだ。いまさら自分だけが手を引くことは出来ないとも思っていた。

 そして、なんとしても木曽福島に平穏をもたらさないとならない。そう決意していた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ