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猫とタヌキ   2012年10月

猫とタヌキ   2012年10月


 いやあ、暑い!今年の暑さは例年以上にこたえます。お隣のご主人と、「トシですかねえ」と。夜になっても室温が30℃をこす日が続くこと、湿度がいつまでも高いこと、風がない日が多いこと・・・きっと何がしかの理屈がつくのだろうけど、きついなあ。

 暑いせいもあるのか、猫どもの大半が室内では寝たがりません。尾無黒白ちび雌のちんちくは他の猫にいじめられるので、春ごろからほとんど家に入らなくなってしまったのですが、このごろは右目失明赤虎雌のウィンクも戻らず。昨年網戸に出入り自由の猫用扉をつけたのが大きな間違いで、「入る」ことを覚えたのは黒虎大雄の虎千代ぎみだけ。他の猫はみんな「出る」ことだけにいそいそと利用。入るためにはいちいち私を呼ぶし、暑いので窓を閉めて鍵をかけるのはいやだし、よいことなし。

 夜、観察舎まで猫を呼びにゆくのが日課です。おおむね、軽トラックのあたりでたむろ。以前は謎の赤猫集団が占拠していて、うちのウィンクも混ぜると赤猫ばかり5頭くらいがいたのですが、近頃は蓮尾家飼猫集団に入れ替わり。よその赤猫はいてもせいぜい1匹。ところが、そこになんとたぬきが混ざるようになってしまいました。10日ほど前にはたぬき2頭!と、うちの猫3頭が。ああ、どうしよう。

 昨日は、猫くらいの小さいたぬきが自転車についてきました。顔をよーく見ておいたので、白昼なら出てきても見分けられるかもしれません。鼻の頭がちょっとピンクで、目が寄っていて、毛並みのきれいな子です。自転車で来る人に餌をもらっているに違いありません。あわてて夜でもよく見える位置に「タヌキにえさをやらないで」の貼り札を増やしました。

 ナガミヒナゲシから始まって、アカバナユウゲショウ、タカサゴユリと、庭の帰化植物たちは元気いっぱいに花をつけました。タカサゴユリは今年はずいぶん増えて、最初からあったひと株は花が8輪も。これで香りがあれば、ヤマユリなみ(かなりオーバー)の豪華さです。お隣にまで何株か咲いていて、申し訳なかったかなあと。旧蓮尾家から持ってきたノウゼンカズラも北西側の2階の屋根まで届いて、今年から咲いています。さいごの力をふりしぼって青い花を咲かせた西洋朝顔は、なんとか種子も実らせて、忘れ形見が1本育ち、つるを伸ばしています。そのうちまた花が見られそう。種籾確保のため気合を入れたタライ栽培の緑米も、日当たりにやや難があるのに、けっこう立派な穂をつけました。「実るほどこうべを垂れる稲穂かな」のあっぱれな姿が期待されます。 

 うらぎく湿地のあたりから澄み切ったアオアシシギの声が聞こえたり、コゲラが鳴きながら飛んで行ったりするのが楽しみ。今年はカワラヒワやオナガがよく目につきますが、猫だらけのわが家は鬼門。ご近所ではハクビシンのうわさもかなり。さて、首輪をなくしているウィンクとちんちくに早く首輪とのみとり薬をつけなくては。

 人間のほうは格別変化なしです。きっとそのうちいきなり秋が来るのでしょうけれど、みなさまお大切に。 


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