表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

コンビニ店員

「いらしゃーしゃー」


どことなくやる気がないいらっしゃいませがコンビニ店内に流れてくる。

「こちら1点で180円でーす」


お金を受け取り、レシートを渡す。


「ありがとございやしたー」


これまたやる気がない。


「はぁー、だりぃー」


とその時、店長がやってきた。


「どうだい?田城くん。できてるかね?」


━━━━━あ、やべ、店長来た。

「はい、しっかり出来てます!」

「そうかい、それは良かった」


───あー、いっそう店長になりたいわぁー。

「それじゃあ、私は先に上がらせてもらうよ」

「あ、はい、お疲れ様でした」


店長は店を出て行った。

店長と入れ替わりでお客さんが入ってきた。


「いらしゃーしゃー」


またまたやる気が無くなった。

田城はなんとなく入ってきたお客さんを見ていた。


───ん?あの人何してるんだ?


フードを深く被っているお客さんは、お菓子コーナーをじっと見ていた。そして、お菓子を持ち田城の前に立つ。


───あ、なんだただのお客さんか。

「120円でーす」


と言ったその時。


「ねぇ」


その声は、子どもの様な声に聞こえた。


「はい?」

「これいらない?」


渡されたものは、ビー玉のような、物。


「なんですかこれ」

「これは·····いや、なんでもない」


そう言って、コンビニを出て行った。


「なんだったんだ?」


田城はなんとなくポケットにビー玉のようなものを入れた。

しばらくして、田城は勤務時間が終わると、家へ帰る準備をしていた。

コンビニの制服を脱ぐと、ビー玉の存在に気づいた。


「あ、そういえば」


天井にかざしてみた。

とその時。

ビー玉から物凄い黒い煙。

田城は前が見えなくなり、咳き込んだ。


「うわ、なんだこれ、ゴホゴホ」


しばらくすると、煙は消え去った。


田城は目を開けると、そこには、大草原だった。


「・・・」

しばらく沈黙が続く。

「・・・は?はぁ!?」


田城は大草原の中で叫んだ。


「どこだよここ」

周りには建物や人の気配、もちろんコンビニの姿もない。


「え、わからん、わからん」


───コンビニバイト、帰る準備、ビー玉・・・。

「あのビー玉のせいだ!煙が、もわもわって」


状況整理が着々と進んでいく。


「これもしかして、異世界・・・転生か?だとしたらなんかワクワクしてきたぞ」


───もしかして俺、この世界で魔王を倒して、みんなに称えてもらい、働かなくていい生活!?きたぞこれ!



「異世界転生だぁぁぁぁ!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ