8話 はじめての友達
読みに来てくださりありがとうございます。
3ヶ月はあっという間に過ぎ、ついに入学の日がやってきた。
アシュルは部屋からすぐ出れるよう荷物はまとめ、制服に着替え式が行わられる学校のホールへと向かう。そして"アシュル"と書かれた席に着く。周りを見てみると結構集まっている。アシュル的には早めに来たつもりだったのだが周りも案外早めにくるみたいだ。
「あ、あったここか」
後ろから少女の声がした。そしてその子はアシュルの席の隣に座る。
「あら、ご機嫌よう。私はリコ。よろしくね」
そう言ってリコという名の少女は黒髪でポニーテールというとてもシンプルな髪型だ。顔はとても美人だ。そして慣れたように、アシュルに自己紹介をしてきた。
「あ、は、はじめまして、アシュルいいます。こちらこそよろしく」
初めて同い年の異性と話すアシュルは緊張して、吃ってしまった。
「何その挨拶(笑)そんなかしこまらなくていいじゃない。
アシュルって呼べばいい?」
「いや、ごめん。僕の住んでいたところでは同い年の子はいなかったから初めてだったんだ。うん!アシュルでいいよ。僕の方はリコでいいかな??」
「うん!大丈夫だよ!アシュル同じクラスになれるかわからないけどよろしくね!
それで、同い年がいないとこってどっから来たのよアシュル」
「僕はホールン村ってところからだね。自然豊かですごく住みやすいよ!」
「ホールンって最南端じゃない、またすごい遠くからきたのね。たしかホールンってなんかどっかの農家で作られた他では取れない珍しい野菜が人気だったような記憶があるわ。何故かそれを真似しようとしてもできないとかで1回騒がれたことがあった気がするわ」
「あー、それは僕のお母さんの野菜だね。
そんな有名だったんだ知らなかったよ。」
「え?あれってあなたのお母さんだったの??知らなかったって、、、野菜の出どころはホールンからとしか情報がないからちまたでは神からの捧げとまで言われてるぐらいよ」
「え??なんかすごいんだね、あははは、」
アシュルは冷や汗を拭きながら思ったのだった。
"僕のお母さんって何者なの??"っと
そうして少しリコと話していると、後ろの方が少し騒がしくなった。そして周りからも「あれが、」とか、「うわぁーかっこいい」などの声が聞こえてくる。
そして振り返ると後ろで3つの大きい集団ができていた。
それぞれ1人の男子を囲うようにして。
「きたわね」
リコが呟く。
「ん?リコはだれか知ってるの?あの3人」
何も分からず聞くアシュルに
「え?アシュル知らないの??あーそっかホールンからだもんね、あの3人はここ数年では滅多に見たことがなかった恩恵持ちの子たちよ。まぁーあの3人だけではないけども。今年はすごい子たちが集まってるらしいわね」
「そうなんだ、それでどんな名前は?どんな恩恵なの?」
「それもかーー、、まーいいわ、あの真ん中にで群がられてる子は、キリ王国第3王子のグラニルよ。まーこの学園の中ではそういう肩書きは関係ないから意味ないけど、そして彼の恩恵は「剣聖」よ。剣の恩恵の中では人が持ったことがあるもので言えば最上位の恩恵。剣系のものは達人レベルで扱うことができる。だけど刀と言われる武器だけは剣聖の恩恵でも無理らしいわね。そこは、よく分からないわ」
「剣聖か凄そうだな、、刀ってあーあれのことか、たしかにあれも恩恵のこと書いてなかったな、それに剣聖でも使えないと、、また1個武器が増えるかもしれないな。
ふふ、、」
「ん?また1個?武器?何言ってるの?」
「あーごめんごめん。悪い癖で、あはは、どうぞ続けて!!」
「んーよく分からないけど、まーいいわ、じゃー次に右の方で群がられてる方はキリ王国ないで大きな力を持ってる5つある侯爵家の1つ、その次男で名前はラルク
恩恵は、これも人が使える恩恵の中では最上位の「賢者」よ。この恩恵は属性攻撃は全般使えるらしいし、知識などもとても上がるみたいなの。もっと色々あるらしいけど詳しくは図書館にでも載っているだろうから見てみた方が早いわ」
「ふーん」
「あなた興味があるのないのどっちなのよ、、」
呆れたようにリコはアシュルにきく。
「いやぁーごめん。まず貴族とかなんとかが全然分からなくてさ、、貴族って5つしかないの??」
「そこも分からないのね、、まず貴族というのは階級というものがあるの。王族にあたるのが公爵。そしてここからが貴族と言われるものね。1番上から順番に、
侯爵、伯爵、子爵、男爵で、数は5、10、15、20って感じ!わかった??」
「うん、ありがとう、」
「じゃー次に行くよ。左がで群がられてるのが侯爵の三男であるガスね。彼の恩恵はまーあれは見るからにわかるでしょ、、「武道家」よ武器を使うよりも体を使う攻撃に長ける恩恵ね。そしてそれも人間が持てる恩恵の中で最上位。なんか武器でも攻撃が通らない体を硬化することができらしい。」
「へー、じゃーガスって人なら僕のバイソンも止められそうかな?」
「アシュルさっきから全然驚かないのね」
「んーなんか負ける気はしないんだよね、あはは」
「何よそれ全く、でもあなたもホールンからわざわざくるってことは相当な自信なのね。まずここまでどうやってきたの??」
「え?普通に馬車で迎えに来てもらってけど、、」
「えっ???ってことはあなた推薦者なの???」
リコが少し大きい声を出したせいで周りがこっちに注目した。そして、「え?あの弱っちい見た目のやつが、推薦者??」「あんなやつが?」などが聞こえてきた。
アシュルからしたら推薦者は他にもいっぱいいるのだと思っていたため少し呆気に取られた。
「あ、ごめんなさいアシュル、思わず大きなこえだしちゃった、、」
「いや大丈夫だよ。これからそういうのは増えると思っているし、こんなんで落ち込んでたらやっていけないよ。
それで、推薦者ってそんなにすごいの??」
「それすら、知らないなんて、、推薦者は500人中10人だけよ」
「は??嘘だろそんなすごかったのか、、」
「そういうこと、、ちなみにアシュルは何で推薦されたの?
恩恵量??それとも恩恵そのもの?あ、別に言いたくないなら言わなくていいからね」
「あーあまり言いたくないから特別にプレート見せるよ。
さっきみたいに大きな声は出さないでね」
そしてアシュルから渡され、プレートを見たリコは
「何この恩恵、、、それにこの恩恵量はなにごとなの、、」
目を丸くしていた。
「それにこんな恩恵見たことない。すごいんだねアシュルって」
そう言ってプレートをアシュルに返すリコ
「まーでもあの3人には及ばなそうだけどね、、ちなみにリコはなんの恩恵なの?」
「私の恩恵も結構特殊なやつなの。まーアシュルほどではないけど、「属性剣」って言って剣に属性を付与して使うことができる恩恵なの。なんか「付与師」って恩恵の派生らしいんだって」
「なんだ、リコも充分すごいんじゃんか」
「いやでも恩恵量が人より少し多いくらいだからあまりつかえないんだよね、、まだ、」
「あーなるほどね、まーでもそれは使っていけば上がるし!まーお互い同じクラスになれるように頑張ろう!」
「うん!!改めてよろしくねアシュル!」
「うん!よろしくリコ!」
少しして、入学式は始まった。
そしてついに運命のクラス編成試験が始まる。
8話読んでいただきありがとうございます。
次はいよいよクラス分け、アシュルそしてリコはどこのクラスに入るのか、、
貴族に種類はあれで固定になると思うのですが、それぞれの数に関しましては今後変わる場合がございます。その際報告はできたらなった思っております。逆に普通ならこのぐらい必要なのでは?などと意見などもらえたら嬉しいです。
誤字脱字、感想、指摘などございましたどんどん言ってもらえると嬉しいです。




