38話 第16試合 トレントvsジェシカ
読みに来てくださいありがとうございます。
午後になり再び予選の時間がきた。
第16試合 トレントvsジェシカ
トレント……男爵家の五男 クラス編成試験37位
恩恵 「派生木師」イワンと同じ派生恩恵の持ち主。
普通の「木師」は木にまつわる力を得ることができる恩恵とされており、木の武器を使うこと、木を切ること、木を使った家を建てるなどの際に力を発揮できる非戦闘職。
そして、派生した効果は「木の特性」
木がもつ特性を体現することができるもので、良いところも悪いところも受け継いでしまう。
木の特性
・火属性の耐性がつく。(これは木自体が燃えた時に表面が炭化することにより燃え尽きるのを防ぐことからと言われている)
・水属性に対して、場面に応じて耐性が変わる。(木は予め水に浸っている状態だと強度はそのままなのだが、水に後から浸した場合は強度が下がってしまう。そのことから「木の特性」を使った後に水属性の攻撃を食らった場合耐性が落ちると言うものだった)
・光属性は吸収する。(木の光合成が元となっている。
だが違うところがあり、「木の特性」を使っている時間恩恵量を消費し続けるのだが、光の属性を吸収した時も恩恵量を消費してしまう)
この能力のおかげでトレントは非戦闘職ながらも戦闘職としてやってこれていた。
ジェシカ……伯爵家の三女 クラス編成試験17位
恩恵 「光属性師」 他の属性師と同じ。
お互い開始位置に着く。
審判から開始の合図がかけられる
「始め」
トレントは腰に帯びていた2本の木製剣を抜き、ジェシカに迫る。
ジェシカは案の定、光の槍と剣を作り出しトレントに飛ばす。
剣で受け、時には避けながら止まることなくジェシカに迫るトレント。だが、、トレントは勘違いしていた。「光属性師」は他の属性師とは違い、属性攻撃よりも接近戦を得意としていたことを。
そんなことも知らず間合いに入ったのか、ジェシカに剣を振るうトレントは次の瞬間には逆に一瞬で移動したジェシカにお腹を殴られた後方に吹き飛ぶのだった。
咄嗟の判断で受け身を取ることに成功したトレントは体を起こし何が起きたか整理しようと試みる、、、
が、そんな暇はなかった。
顔を上げた瞬間にはジェシカの黄色く光り輝いているパンチが迫っていた。
「木の特性」
何も分からないがジェシカの技を受けるのはやばいと判断したのか一瞬で派生の効果を発動したトレントは今度はしっかりとジェシカのパンチを受け止めていた。
「なんで、、、」
初めてジェシカから声が漏れる。
光を込めて殴ったはずなのに光が吸収されたから。
「悪かったな、ジェシカお前の攻撃は喰らわない」
トレントはジェシカにそう言いながらお返しとばかりに木剣でお腹を突き刺す。
貫通したり血が出たりなどはなく後ろに押される形で飛ばされるジェシカはトレントが効果を発動したのだろうと推測。距離をとりながら対策を考えていく。
「仕方ないか、まずは勝利が先か」
呟き何かを決めたのかジェシカは再び拳を光らせ始めた。だが今度は先程とは違う種類の光なのだろう。
ジェシカの「クッ、、」と力を入れているような声が漏れる。
「何度も言うがもう光は食らわない。終わらさせてもらう」
ジェシカの攻撃は何が来ても食らわないと信じているのトレントはジェシカがやろとしていることを気にしもせず再び突っ込む。
距離が近かった為、すぐに間合いに入ることができたトレントは勢いそのまま木剣を振るう。
その瞬間、
「電打」
ジェシカから言葉が発せられる。
「電打」と呼ばれる技はジェシカの拳を中心にグルグル回っており、"バチバチ バチバチ"と音を鳴らしている。
技を見たトレントはその異常さに「あ、やべ」
とつぶやいた。咄嗟に避けようとするも体はジェシカのパンチに吸い込まれ、またもやお腹にぶつかる。
"バチーーン"
とすごい音と共に、トレントのお腹からは黒い煙が上がり、そのまま白眼を向いて倒れるのだった。
「勝者 ジェシカ」
審判から告げられ第16試合も終わったのだった。
第16試合 トレントvsジェシカ
勝者 ジェシカ
38話読んで頂きありがとうございます。
トレント自体弱くはないんですけどね、、
電気には耐えられなかったみたいですね。
ちなみにジェシカの電気攻撃は私のイメージ
静電気の少し強くなった感じだと思っています。
騒電気？？笑分かりませんがこんな感じです。
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