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そして少年はまた一歩"最強"へ  作者: 槙 悟
4幕  学年別闘技大会予選 1回戦
25/48

24話 アシュルと鬼丸と

読みに来てくださりありがとうございます。

よくわからない試合が終わり、誰もいなくなった訓練場で、アシュルは鬼丸を前に置き、座っていた。

もちろん先生には許可をとっている。


(試合での動き、たしかにいつもとは違った。

スローだったからこそよくわかる。

それにあの盾を切った瞬間、あの時僕は力なんて入れてなかった。なのに切れた。今までで1番綺麗に。

この武器は力を入れてはいけないのか?でもそんなことあり得るかのか?んーわからない)


感覚ではわかっていても頭では理解できないことに、アシュルは混乱していた。


(でも、力を入れないと対抗はできない。それはどの武器においても同じなはず。ん?でも待てよ、わからないなら見比べてみるべきか)


アシュルは思いつきで鉄の剣を作り出す。

その剣を鬼丸の横に置き特徴を見始める。


(この2つの武器でなにが違うのか。明らかに違うのは形そのもの、そして重さだよな。

鬼丸に関しては片方しか刃がなく、まず反り何あるんだよな。これによりたしかに切る時の流れはスムーズになる。逆に剣は両方に刃がありどの角度からもスムーズと言えばスムーズにいけるのか、、、、いや違うな、そこじゃない。なにを見落としてるんだ。

動き方か?今日のこの感触を見る感じ鬼丸には力を加えない方がいいのはわかる。逆この剣だと力をこの剣に乗せて切る、、、ってもしかして、、、

まずこの剣に関しては切ることが1番の効率ではないとしたら?この先が尖ってるいること、武器自体が重いこと、それによって切ることよりも、突くこと、打撃を与えることが剣と言う武器の本領だとしたら?


もしそうだとしたら、鬼丸、、いや刀こそが切ることを目的とした武器となる。

そして切ることを目的としているのであれば、この重さが持ち手の方に傾いてるのはたしかに納得がいく。そしてさっきの攻撃で1番重要だったのは盾を切った後の動きだったと言うことか。1回前に突き出した刀を僕は切り終えた後自分の方へ引いた。それによりとても綺麗に切ることができた。


あーそう言うことだったのか。この刀で切るなら引くことが1番力を使わずに切れると言うことなんだ。

そして刺して引くでは効率が悪いから円を描くようにして切ることであの様に綺麗に切ることができると言うことなのか。だからこそ片方だけ刃がありその方向に沿っているのか。そして持ち手の方に重さを持って来ることにより、円を描くように切ることを補助するのか。

ほんとにこの武器を考えた人は、作り方からしてすごいな。


でもそしたらこの武器は防御をしないのか?

この武器は切る武器だとしたら刃が少しでもかけたら終わりだ。剣なんかと刃を交えたらなんて考えたくもない。

どうするべきなんだ。

こんなに計算し尽くされた武器だ絶対あるはずなんだけど。

力を入れないこの武器にどうやって剣を受けろと言うんだろうか。いやこれももしかしたら僕が勝手に何かを決めつけているだけなのでは?例えば剣を受けないようにするとか。ん?受けないようにする?)


やっと攻撃する方法がわかったのに、次に防御で悩み始めるアシュル。だがふとこの間のミールvsラルクの試合を思い出した。


(あの時、ミールは防御をするためにミラーをだし跳ね返した。そして跳ね返す角度を変えてまたミラーに当ててあらゆる方向からの攻撃をしていた。正直あれは、僕には理解出来なかった。でも跳ね返すことで攻撃を誘導することができるのであればそれは使えるのではないか?でもやり方がわからない。んーわからないなら聞いてみるか)


アシュルは汚れたお尻をはたき、それからミールの部屋を探す。


ちなみに扉に名前が書いてあるからわかる。


ミールの部屋を見つけ、呼び出しベルを押す


"ブーブー"と音がなり、「はーい」と言いながらミールが顔を出す。そしてとんでもないことを言ってきた。


「え?アシュルくん??夜這いですか??」


そんなことを言いながら

「そんな私にもついに?」「やめてくださいよ強引な」

と体をクネクネしながら、ぶつぶつ言い始めた。


怖くなったアシュルは「いやなんでもないです」

「失礼しました」と言って訓練場に戻ろうとする。


「嘘です嘘です。ごめんなさい。私ったら、あはは」


足止めして謝って来るミール。


「とりあえず中に入って。ごめんね変なこと言っちゃって」


アシュルは警戒しながらミールの部屋の中に入っていくのだった。




「どうしたの?リコちゃん以外にアシュル君って人に話しかけることあるんだね」


なぜ来たのかと聞きながら、サラッと酷いことを口にするミール


「いや、今日の試合での反省を活かすために色々考えてたんだけど、防御についてのことで躓いてて、、

その時に、この間のミールさんの跳ね返す技を見たから、跳ね返す?攻撃の方向を変えるってどうやってるのかなって思って。聞きに来たんだ」


「試合が終わったその日に色々考えてるなんてすごいね、、私は少し落ち込んじゃった。

それで、私の跳ね返しのことを教えて欲しいんだよね?」


「そうなんだが、それを教えることでミールさんが、」


「ミールでいいよ。私は貴族だけどそういうの気にしないから」


「そっか、わかった。ミールありがとう。

僕のこともアシュルと呼んで。あんまり君付けは好きじゃないからね」


「んー呼び捨てなんて今までしたことないけど、でもわかったアシュルよろしくね!これでもう私たちは友達だね!」


「友達か、うん!よろしくねミール」


アシュルに2人目の友達ができた。


「ミール、本題に入るけど、跳ね返しの技とかについては教えたくなかったらいいよ。僕だって教えたくないことはあるし」


「いや、別にいいよ?気にしてないし」


「そっか、ならよろしく」


そう言って、ミールはアシュルに跳ね返しのことを教えてくれた。


「まず、ミラーはもともと反射すると言う特性を持っているの。私はその反射をさせられる対象が物理のものとかもできるってことなんだよね。わかる?アシュル」


急に呼ばれたからびっくりするアシュル


「う、うん。わかるよ」


ぎこちなく答えてしまった。

ミールは気にすることなく話し続ける。


「詳しく言うと、まず動きを持っているものには全てそちらに動こうとする向きがあるの。ラルク君が私に向かって攻撃をしたのも、その攻撃は私に向きが向いているから私に飛んでくる。

私は、その私に向かって来る攻撃をミラーを使って反射させる。そのことによって私に向かって来ていた攻撃は私とは反対の向きに向かって飛んでいくことになるの。ここまではわかった?アシュル」


またしても2人しかいないのにアシュルと呼んでくるミール


「うん、なんとなく」


ミールはアシュルの解答にニコッとしてからまた話し始める。


「私の場合はミラーがあるから向きを簡単に変えられるけど、普通はそうは行かない。ミラーを使わないで向きを変えるには、向きを持つものに自分自身が向いてほしい方向とは逆の方向から力を与えてあげないといけないってことなの。これで伝わったかな?アシュル」


絶対言いたいだけなんだとアシュルはわかった。だからそこはスルーすることにした。それがなければ完璧だった。ミールが言ったことはとてもわかりやすくしっかりとアシュルに理解されていた。


「いやとてもわかりやすかった!ありがとうミール!

今ので多分防御ができると思う」


「いいえ!こちらこそ頼ってくれてありがとう!アシュル!」


ミールが笑顔でアシュルに応える。

少し顔が赤くなるアシュル


だから、すぐにもう一度お礼を言ってミールの部屋を出るアシュル。

だが、なぜかミールがついて来る。


「ん?どうしたの?ミール」


「ん?教えたんだから私にも見る権利あるでしょ」


そういうことらしい。

結局断ることは出来ず一緒に特訓場まで来た。


「見るのはいいけど、危ないから気をつけてね」


ミールに注意しておくアシュル


「大丈夫だよアシュル。わたしにはミラーがあるからね!」


と返されてしまった。

そしてミールの話を参考にした刀での防御のトレーニングが始まった。



「よし、大体はわかった。これからはこれも練習しつつ動体視力も鍛えることにするよ。今日はもう遅いから終わりにするけど」


トレーニングを始めて1時間ほどでなんとなくコツを掴んだアシュルは訓練場を出て、ミールとも分かれそれぞれの部屋に戻った。


その次の週からミールが一緒に行動し始め、リコから色々問い詰められると言うよくわからないことがアシュルには待っているがそんなこと、アシュルは知る由もない。

24話読んでいただきありがとうございます。


まず、今回のサブタイトル、"アシュルと鬼丸と"

最後に と をつけたのはわざとです。

わかりづらくてすいません。


アシュルは勉強熱心ですね!わたしも見習わないといけないです。

今回のこの話は、鬼丸の使い方(攻撃、防御)を見つける話です。なので、使いこなせてはいないのでこの予選でどう成長していくのか、そこが楽しみです!!


あとは刀羨ましい!!自分もいつかは触れてみたいですね!あーー羨ましい。


誤字脱字、感想、ご指摘などコメントお待ちしております。どんなコメントでもお待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。

レビュー、小説のフォロー、などもしてもらえたら嬉しいです!


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