↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR

私は目が見えない。

作者: 蒸留ノボレ
掲載日:2021/04/16

いつの時代か、どこの地域か。

それさえ分からないけれど

私は生きています。


私は目が見えないプリンセスとして

産まれてきました。


私はどうやら難しい産まれ方を

したようです。

最悪死産、産まれても身体不自由。

そう宣告されたそうです。


私は死なずに産まれましたが、

その代償として目が見えません。

そこが発達せず全盲となりました。


ですが、私は産まれてきたことを

決して後悔しません。


私は目が見えないだけ。

それ以外は何でも出来る。


何だって出来るんだ。


実際にはひとりで出来ないことも多いです。

それらは後ほど克服することにして。


私は音楽の才能に恵まれ、

小さな頃から音の出る玩具で遊んでいました。

ピアノも自然と弾けるようになり、また

歌うことも得意でした。


それでもライバルの出場するコンクールでは

負けてしまいます。


私も自信はありましたが

現実は厳しいもの。


それでも明るく振る舞うのは、

沈んでしまったらもう上がれない私。


それが分かっています。


私は光のようになりたい。

目は見えなくても

周りを照らすような存在になりたい。

どんなに無謀か分かりませんが、

目が見えないことを悲しんでいても切りがない。


私は私だよ。


いつの間にか私も点字の読み方を

覚えました。

読める種類の本はあまりありませんが、

覚えられる事があるって素敵ですよね。


これは夢見ていいのかな。

願いがいつか叶うのかな。


私は幸せになっていい。

そう理解するのに時間がかかりました。

自分が幸せでないと、他人に分けられないんです。


好きな人も出来ました。

まだまったく告白も出来ていませんが、

今のままで充分しあわせです。


結婚や出産を恐れているのは事実です。


でも障害があってもひとりの人なんですよ。

出来たらそれを知っていて欲しい。


悲しみも苦しみも、怒りもある。

人以上人未満、それだけなんです。


今は歌え、高らかに歌え。

光は見えなくてもたましいは感じる。

あなたの声が聴きたい。

あなたの存在を感じたい。


それは私にできる恩返しです。

私にもあなたを幸せにする方法があるんだ。


恐れないで、気味悪がらないで。

あなたと同じような血液が私にも流れ、

春夏秋冬移り変わるこの土地にいます。


人生は平等ではない。

ですが、平等であると私は思います。

誰もが願う、私が願う、明確なゴール。


見つけてみませんか、知ってみませんか。


私は見つけて、知りました。


生きていくのは決して楽ではありませんが、

あなたと一緒に過ごしていたい。

あなたと共に暮らしてみたい。


叶わない夢なんかじゃない。

私は私だ。


そしてまた言おう。


私は私だ。


この先もっと大きな困難が待っている。

たぶんそうなんだろう。

でも私は引きこもらない。

自分にできる事。


白杖を頼りに一人歩き。

危険?あぶない?

そう思われてしまうかも知れません。


私にできる事、私にできる事。

私の命の挑戦です。


前へ前へ。進んでゆく。

見守る人は必要かもしれないですが、

私は自分の人生から降りない。


勇気を出して。

失敗したことは成功になるよ。


未来は自分で描けるんだ。

それがあなたに届くように。


いつまでもいつまでも願っています。


障がいがあってもなくても生きづらい。

がたがた道を支えあって歩いて行こう。

それはきっとできると思う。


私がやるんだ、私がやるんですよ。


この手はきっとまだ小さいのだろう。

いつか大きくなったらもっとピアノを

弾けるようになるかも知れない。


あなたは楽しみにしてくれるかな。

私のことを忘れていないかな。


総ては円環の中で終息する。

歩けるだけ歩き歌うだけ歌う。

その時初めて知るんです。


私は幸せだったんだって。

しあわせをやきもち焼いてもいい事ないよ。


総ては愛で終われる。


そんな世界を目指して。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。