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アジサイ花の心変わり

作者: 福耳の犬

『とても綺麗なアジサイの花ね、、』


庭にはアジサイの株が沢山植わり、アルカリ性土壌からピンクの花が咲き誇っていた。


僕は妻の傷だらけの腕を見ながら、5月に作ったローズシュガーの紅茶を手渡す。


妻はアジサイの花が好きだ。


アジサイの花ならいつまでも眺めている。




ある日庭に巣立ちしたばかりの小鳥が迷い込んできた。 羽ばたきし過ぎて弱ってしまっている。小鳥は結局動かなくなり、天に召されてしまった。


妻はアジサイの根本に小鳥を埋葬し、小さな墓標を置いた。


小さな墓標のアジサイは綺麗な青紫色に花の色を変えた。妻の大好きな青紫色のアジサイだ。


喜ぶ妻は『小鳥からの贈り物、、』と呟いている。


妻は青紫色のアジサイ花が特に好きだ。


窓辺に虫の死骸があればアジサイの根本に埋葬し、道端にネコが轢かれていたらアジサイの根本に墓標が増えた。


妻は青紫色のアジサイ花が大好きだ。


今日も一人でアジサイの花を眺めている。庭には青紫色のアジサイ花が咲き誇り、アジサイの根本にはオブジェの様に沢山の墓標が並び据えられている。


そして独り言を呟いているだろう、、、


『今度は貴方の贈り物ね、、、』と、、、


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