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美しいエルフの兄さんの笑顔に、私はまたポーとなっていると、4組目のドワーフのダミ声が響いた。
「わしらのところも男ばっかしじゃが、あんたを軽々しく扱う輩はおらんて。気の良い奴らばかりじゃ。わしらとワイワイ楽しくしながら冒険しようじゃないか」
ドワーフの気さくな笑顔は私の警戒心を薄くさせた。
ドワーフ組もいいかもと思ったところで、5組目の人間の少年が声を張り上げた。
「お姉さん!お願いします!僕らのパーティーに入ってください!妹と2人っきりなんです。あなたが入ってくれると、心強いです。お願いします。お願いします!」
勢いよく頭を下げる少年に、庇護欲が刺激される。
ウーン、迷うなぁ。