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私が迷っていると、またアピールが始まった。
「私のパーティーは女性だけだから、なにかと安心だよ。皆優しいし、あんたなら大歓迎だよ」
1組目の人間の女性冒険者が私に向かってウインクした。
そっか、確かに女性だけなら、気楽でいいかも。
私がウーンと悩むように唸ると、2組目の人間の男性冒険者が慌てるように言った。
「俺の所は野郎ばっかだけど、腕っ節は強いし、頑丈だぜ。あんたの嫌がることは絶対にしないし、させないと約束する。だから俺の所に入れよ」
また壁ドンしようとする2組目の人間の男性冒険者を3組目のエルフの兄さんが止めた。
「あまり彼女に近づきすぎないように。彼女が困ってしまいますよ。私のパーティーは男女共にいます。安心して私のパーティーに来てください」