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「その汚い腕を引っ込めなさい。彼女が嫌がっているのが分からないのですか?彼女は私達のパーティーに入るのです」
3組目の男性冒険者が言った。顔を見ると、その人はエルフだった。
エルフだ!
私は人間離れした美しさに惹かれ、ポーとなった。そんな私にエルフの兄さんはフッと笑った。ますます美しい。
「ちょーと待った、ちょーと待ってくれ。その子はわしらも目をつけておった。お嬢さん、パーティーに入るなら、わしらのところで頼む。回復魔法が使えるなら、ダンジョンの奥深くまで潜ることができるからの。もちろんお嬢さんのことは、わしらで全力でサポートするでの」
そう言ったのは、4組目の男性冒険者だった。顔を見ると、ずんぐりむっくりとしたドワーフだった。