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私達は走り続けた。
そして、なんとかホワイトバタフライの縄張りから出て、白い粉が頭上に降らなくなってから、やっと立ち止まることができた。
「助かったー、うう、怖かったよー。お兄ちゃんが失敗するから、とんでもない目にあっちゃったよー」
「悪かったですね、シェイラ。リエラさん、すいませんでした。僕の慢心が招いた結果です」
「気にしないで、ジェイク。失敗は誰にでもあるから。そう私にだって・・・」
「リエラさん?」
「ごめん。もう、無理」
私は魔法の使いすぎで、目の前が真っ暗になり、意識を失った。