表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋愛絶縁体  作者: 泉コウ
9/11

第八番=本題=

 俺も瑞鬼みたいに頭良くなりたい・・・。

今回はどちらの視点でもなく・・・?

「・・・あのさ、お前って・・・その」




「はい?」




「彼氏、居たっけ?」



 この男は一体、何を考えているんだろうか・・・。



「・・・私がそんなにモテると、先生は思っているんですか?」



「いや、思ってないけど」



「即答できるのにどうしてそんなこと聞くんですか?」



「・・・えー」



「いい加減にしろよクソが・・・」




 そう言って竜矢の胸倉を掴み挙げる瑞鬼。




「え?ちょ、瑞鬼ちゃん?キャラが何かいつもと違・・・」



「なんて言わないのではやく本題に移って下さい。」



「えー・・・はい、わかりました。話すから、そんな睨むな、ホント」



「元々そんな顔です」



「・・・多分アイツ・・・深山は、色々とテンパッてて。アレだ、大事なことを言い忘れたんだとおもうぜ」



 ――大事なこと・・・?



「だからお前みたいなヤツには理解出来なかったんだな」



「何ですか?その、『大事なこと』って」



「ほら、ドラマとか小説でよくあるだろ?恋してる乙女が屋上に好きな男子ヤツ呼び出して、

『○○って下さい!!』っていうだろ」



意味が解らない、瑞鬼は顔を歪めた。



「・・・『マッチ売ってください!!』?」



瑞鬼の無知さに竜矢の顔も少々歪む。




「・・・・・・」



「・・・」



「・・・どんなドラマだ・・・そこは普通、『付き合ってください!!』だろうが!」



 やはり意味が解らないと言う顔の瑞鬼。



「付き合う?ドコにですか?」



「だから、その『付き合う』じゃなくて、男女交際の方の『付き合う』、だ」



「へえ、それで?」



「は?」



 今度は竜矢が意味が解らない、と言う顔をしている。



「・・・具体的に、『付き合う』って、何をするんですか?」



「そりゃぁ、デートしたり、手ぇつないだり。あわよくばセッ」



 竜矢は言葉を続けることが出来なかった。何故なら、瑞鬼がカッターを持ち、「チキチキ」という音をたたせながらこちらに近付いてくるからだ。



「すんませんでした。冗談です、今のは。はい、本当です。最近登場シーン多いんで調子に乗ってました、すんませんでした」



 再び「チキチキ」と言う音をたてながら、瑞鬼はカッターをペンケースにしまい込んだ。



「まあ、別に良いですけどね」



 準備室の時計は、丁度夕方の五時を指していた。


 




何時終わるんだ化学準備室!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ