第二番=坂本亮=
苦情は受付ません(笑)。
確か、あいつは同じクラスの東条・・・だと思う。あそこにいんのは・・・深山じゃん。しかも、二人きり・・・?そういえば、最近女子達が騒いでたな・・・なんか、色々・・・。
「ねぇ知ってる?サッカー部の部長の深山君の噂!」
「知ってる知ってる!」
「えー!何それぇ、私しらなーい!」
「うっそぉ。結構有名だよ、あの噂!」
「えー!どんな噂!?教えて!」
「うふふー、それはですねぇ」
「うんうん」
「実は、深山君の想い人は」
「うんうん」
「ウチのクラスの東条さんだって噂!」
「エー―――!!」
「どう?ビックリした?」
「ビックリも何も、デマじゃないの?そんな噂!」
「それがねー、どうもデマじゃないらしくて・・・」
・・・あの噂、本当だったんだな・・・。
ってことは・・・もしかして、というかもしかしなくても、これって・・・コクハク、してんのかな。だとすると俺は結構まずい場面に遭遇・・・したのか。 あ、ヤバイ、深山、こっち来る・・・。
「・・・!なんだ、誰かと思ったら、亮か」
「・・・・・」
「・・・なんだよ。見てたんだろ。いいよ、別に・・・」
「ごめん」
「・・・いいってば。そのかわり、放課後、俺の話つきあえよ!」
「・・・ああ。」
去っていく深山。亮は不思議と、その姿に安心感を覚える。
「お前、速くしないと授業、遅刻するぞ!!」
「!ああ!」
*
ギリギリセーフ。あと授業開始時刻まで三分のところで、俺は席につく。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。隣の・・・東条の席は空席だ。
そういえばあいつ・・・初めての遅刻なんじゃないのか・・・?
教師の方も、初めての東条の遅刻に目を丸くしている・・・。
「あいつが授業に遅刻するなんてな・・・」
クラスのやつらも騒いでる。
あの後、何かあったんだろうか・・・?
「・・・授業を始める。テストは授業の後半でやるからな・・・。」
授業が始まって、十分程経ってから、東条は教室に姿を現した・・・。
坂本君(亮)や深山君は、実は学校の人をモデルに作ったキャラクターです。坂本君のモデルになったヤツは面白いぐらいに天然で、深山君のモデルは面白いくらいに短足です(笑)。