異世界の木を接ぎ木してみた
「おはよう」「誰にだよ」もう恒例になった。朝の挨拶
「今日の、ご予定は?」
「裏の木を倒して、薪作りだな」焼き魚を食べながら
そして家を出て、裏の森へ歩く そこには、巨木と言って、いい程の木が森を形成していた。
「なんだ、この木の大きさは、樹齢1000年は、あるんじゃあないかな」木を見上げる
「斧で倒せるのか?」斧を持ち、振り下ろす…「無理です。」
斧の刃が入らなかった。
「ピコンッ!!」「斧=普通の斧」
「そうね、普通の斧だよね…うんうん、分かる」
「これじゃあ…薪が作れないな…」
「手頃な、太さの木は…」辺りを見渡す。
「あっちの木は、切れそうだな」少し離れた場所に、手頃な太さの木が生えてた。
「これなら、斧でも倒せそうだな~」斧を振り下ろした。
「ターン!!」木の幹に斧の刃が入る
「この木を一本だけ、もらいますね」と呟いた。
「んー確か…」倒した木の枝を一本、ナイフで切り取り、切った枝の先を削った。
「接ぎ木って、できないかな…」斧で切り株に切れ目を入れ、切った枝を差し込んだ。
「そうだ!!」家に戻り、竈から灰を集めた。
「正しいのか分からないけど、切り株に灰を塗って切り口を保護しよう」
「もしかしたら、この枝が育つかもしれない…」
「異世界の人間が、この世界の自然を壊しちゃあダメだよね…」
「壊しちゃう事も、あるだろうけど…」森が少し騒めいたが、気付かなかった。
「この丸太…どうやって運ぼうかな…」
「そうだ!!アイテム袋!!」アイテム袋を取り出す。
「アイテム袋に入るかな?」木の端にアイテム袋を被せる
「えっ…入るんだ?」丸太は、アイテム袋の中にスルスルっと入った。
「すげぇーな!!アイテム袋」家の横まで歩き
「どーんっ!!」丸太を袋から出す。
「丸太は、アイテム袋に入って、どこに行くんだろう…」
「どこから、外に出てくるんだろう…」アイテム袋の中を覗くが
「何も、入ってないんだよね」
「まず、枝打ちをして」斧で枝を切って行く
「すべての枝を切ったら…この枝も土に植えたら根がでるかな?」
そう言って、切った枝木をアイテム袋に入れた。
「薪を切ったら、植えに行こう」そして丸太は、苦労の末、薪になった。
「薪を積み、乾燥させるんだよね、薪として使えるのは、数か月後かな?」
「ふぅ…頑張ったな~俺」「もう夕方か~」「頑張ったな…俺」
「まぁ…誰も褒めてくれないけどさ」
「魚を捕って、メシにして、お風呂に入って、ゆっくりするかー」
「今夜は、魚と根菜類を煮込んで食べよう~」
「煮込みは、ここに来て、初めてだなー楽しみだ」数匹の魚を根菜類で煮込み、夕食が、できあがる
「美味そうな、匂いだ~」
「料理は、一人分を作るより、大量に作ると、美味しさ倍増だなぁー」
「うっ…うまぁ~い!!」「美味すぎる!!」「美味すぎるぞー!!
数日分の食材が、一回の食事で、消えた夕食であった。
「ふぅ~」「お風呂は、気持ちいいな~」「露天風呂にして良かったよー」
「さわさわさわ」森の方で音がした。
「おっ?風が吹いたのか?」があまり気にしなかった。枝木を植える事も忘れていた。
「明日は、何をするかなー」天井を見上げ考えた。
「家から右は、根野菜やスパイスが生えてたけど」
「その先は、霧が深くて進めなかったんだよな…」
「すぅすぅすぅ」寝落ちした。