砂の王国へ
門番
「おまえ、異様な姿だな」「どこから来た!!」
義孝
「俺…いえ私は、旅人で、北の方からやってきました。
「途中、砂漠で、この様なモノを見つけまして、砂漠の民らしき人に見せたら」
「これは、砂の王国の国王様が、お喜びになるから、持って行きなさいと言われまして…」
門番に荷を見せると、驚いた。
門番A
「こっ…これは!!」「ちょっと待て!!」「献上するのだな?」
義孝
「はい、そのつもりで来ました」
門番A
「いや…ちょっとお待ちください!!」と言い、奥の門番に声をかけた。
その門番は、焦ったように、馬に飛び乗り、街の奥に建つ城へ向かった。
しばらくすると、門番は、汗だくになって戻ってきた。
門番B
「国王様が、特別にお目通りを許すと、仰せだ」息を切らせて門番が話した。
義孝
「そうですか…」「ここは、通ってよろしいのですか?」と門番に聞く
門番A
「あぁ、通ってくれ」
義孝
「こちらの、お金を持ってないのですが?」
門番B
「暫し待て」「案内人が、滞在する宿へ案内してくれる」
義孝
「ありがとうございます。」
しばらくすると、身なりの良い数人の男達が,やってきた。
男A
「お前が、旅人か?」
義孝
「はい」と答える
男A
「それで、荷は?」と尋ねる
義孝
「荷は、これです。」とサンドワームの皮を取り出す。
男達
「おぉー]っと声をあげた。
男A
「こっ…これは…凄いと」思わず大声になる
「わかった、大切に仕舞え」「これから、宿に案内する」
門番A
「ごにょごにょ」男Aに耳打ちをした。
男A
「そうか…」
「これは私から、当座のお金だ」「自由に使って良いぞ」
「ただし、ただしだ、国王様に、このことを言うのだぞ」
義孝
「はい、わかりました。」自分を、持ち上げろって事か…
男達に案内され、宿屋に着いた。
男A
「この宿を使っていいぞ、出入りは自由だが、どこへ行くかは、宿の者に必ず伝えろ」
そう言い、宿から去って行った。
宿屋の主人
「それでは、部屋に、ご案内します。」
案内されたのは、いくつかある部屋の真ん中だった。
義孝
「ふ~ん…」「…」見る
「他の部屋を使ってるのは…国王の配下」
「見張られてるって事か…」
「少し、街でも見て歩くか」宿屋の主人に、食事のできる店を聞いて街にでた。
「街には、活気があるな~」「ん?三人が、つけてるな…」
「俺を、つける意味があるのか?」「それは、なんの為だ…」宿屋から、少し城の方に進むと、
宿屋の主人が、教えてくれた店があった。店のドアを開ける、
義孝
「食事は、できますか?」
店員
「どうぞ」奥のテーブルを指差した。
「ご注文は、お決まりで?」
義孝
「いや…ココのお勧めとか名物の食べ物は、ありますか?」
店員
「それなら、鶏肉と豆、をトマトで煮た鍋がお勧めですよ、名物ですし」
義孝
「それじゃーそれを、一つ」「砂の王国は、初めてなんで…」
「これで、食事の代金は、足りますか?」と男Aからもらった、お金を見せた。
店員
「銅貨2枚あれば十分ですよ」と教えてくれた。
義孝
「それじゃあ、飲み物と…」周りを見渡し、あれはパンか?
「あれは、パンですか?と尋ね、パンを追加で、お願いします。」
店員は、ニコっと頷き、カウンターの奥に入って行った。
しばらくすると、店員は、注文の品を運んで、やってきた。
店員
「どうぞ、ごゆっくり」と言い、カウンターに座った。
義孝
「この鍋…見た事が、あるぞ…なんだったかなー…」
「そうだ!!タジン鍋に似てる、タジン鍋も砂漠地域の食べ物だったよな…」
「食べ物も似て来るのか…」スプーンに取り口に運ぶ
「おぉ…美味い…トマト?に、ニンニク・スパイスがピリっとして美味い」
「鶏肉も、豆も味が、しみ込んで美味い」
「飲み物は、なんだろう…」飲んでみた。
「これは…ミントか?ミントティみたいだな」
「ミントの爽やかさが、口の中に広がって…食べ物が、いくらでも食べられそうだ」
「これは…パンなのか?平たい…具の無い、お好み焼きみたいな感じだな」
「ん?でも、噛めば噛むほど、パンの旨味が、でてきて美味いぞー」
あっと言う間に、食べ尽くした。
「美味しかったな~また、来よう」銅貨二枚を払い店をでた。
「当座のお金って渡してくれた。あの男…結構気前がよかったんだな」
「街を、ブラブラして宿に戻るか」雑貨屋、武器屋、市場を見て回り宿に戻った。
「…」見る「ふ~ん…部屋には、誰も入ってないな」
「街で、国の事を、なんとなく聞いてみたけど、答えなかった…」
「街には活気があったが…所々に、監視をしてるヤツが居たし」
「最初は、俺の事を監視してると思ったが、街を監視してる感じだった…」
「んー」「今日は、もう寝よう」