イーサムの村へ
翌朝
「お兄ちゃん、おはよ~う」元気な子供の声に起こされた。
義孝
「おはよう、イサーム」「あれっ?一人か」
イサーム
「うん、そうだよ、お父さんが、砂地が安全になったから迎えに行ってこいって」
義孝
「安全にって、ははは」
イサーム
「それじゃーしゅっぱーつ!!」
義孝
「イサーム、村?には、何人居るんだ?」
イサーム
「う~んっとね、二十人くらいかな?」
義孝
「そうか…少ない村なんだな…」ほどなくして村に到着
「…」「二十人?いやいや…百人はいるよな…」
ウーサム
「ようこそ村へ!!」「村内を案内します。」
義孝
村の規模としたら、二十人くらいか…
「長老、二十人くらいの村だとイサームから聞いたが、百人は居るよな?」
ウーサム
「昨夜、各村の長が集まり、今後の話をしたら、是非ワシ等も話を聞きたいと、集まりました。」
各村の住人全てが、集まってるようだ。
義孝
「村の家は、石を積んで作った。石の家なんだな?」
オーサム
「この砂漠の先にある、山から運んだ石で作ったんだ」
「あの石は、柔らかく表面を削って、平らにして積むんだよ」
義孝
「石灰石に見えるなぁー」独り言
オーサム
「削った粉を、水で練ると、石同士がくっ付くんだ」
義孝
「石を焼かなくても、石同士を接着できる?」「そうか…でも、削っての粉だと簡単じゃあないな…」
これだけの、材料があるんだ。焼いてセメントの大量生産だな
砂は、取り放題、石灰石がある、沢山の家が建つな~と思った。
村人達が集まり、輪になり座り、座談会になった。
そこでは、村々の今後や、サンドワームの事、オアシスの事が話された。
村人達の最大の心配は、サンドワームと共存できるかだった。
よそ者の俺より、オーサム・ウーサムの言葉が、信用できるだろうから
二人に説明を任せた。
熱心に話す二人に、他の人達は、安堵の表情に変わっていく、
そして、とうぜん、俺の話になる、
それは、オーサムが、聞いてきた事と変わりなく
はぐらかす所は、はぐらかした。
まぁ信じては、ないだろうが、
今後の話題に、すり替えて、集まった人達に、提案してみた。
義孝
「まず、オアシスの周りに、移住しないか?」と提案
もう決まってたかのように、全員一致で賛成
そうなると家だよな…
「あそこに転がってる石を、全ての石をオアシスに運んでくれないか?と話すと」
みんなが一致団結して運ぶ サンドワーム達も加わり瞬くまに、石灰石は、オアシスへと移動した。
2、3日経ったら、オアシスに集まってくれと伝え、オアシスに戻った。
「さーて 山の様になった石…火だけだと焼けそうにないな…」
「火と風…か」「業火」「あっ…これは、ヤバいヤツだった「…」ファイヤーウイドウ?
「…」ファイヤーウインド「ごぉぉぉぉー」
「2時間くらい焼けばいいかな?」時間が経った。
「おぉ~石が白くなった白くなった」「石灰石で良かった~」
風魔法で、白くなった石灰石を冷やす。
「そろそろ冷めたかな?」「ヨーシ、中の方も冷えてるな~」
「…」ウォーター「ざばばばばーん」
「消石灰ができあがりー」「これに砂漠の砂を混ぜて、形を整えたらブロックもできるなー」
「この世界の石灰石は、粘土、けい石、酸化鉄が混ざっているから、」
「石灰石を焼いて、水をかけ、粉状にするとセメントが完成するから簡単でいいな」
「前に、作った。お風呂も、しっかり固まっていたもんな」
「元の世界の石灰石とは、石の成分が違うようだ、便利でいいよね」
「村人の彼らが、家を作りやすいように、地盤改良でもしとくか」
「…」土魔法「岩盤」
「サンドワームが、来られるスペースを、何か所も残して…」
「…」土魔法「岩盤」
「100人くらいなら、これでいいか…」
オアシスから、少し離れた場所に、居住区の基礎を作った。
「後は、コンクリートの作り方を教えて、村人の作業に任せよう」