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1375 20260110 土 おちていく話
緑が目に優しい理由をチコちやんに教えられた時。
何かひらめきそうな気がしたけれど、その気配は遠くへ行ってしまった。
その色以外の全てを吸収し、その色を反射する。
何も反射しない暗さ明るさ、無色透明のめだまを握りつぶす。
バックベアードの皮衣、亡き王女の薬指、最果ての荒野の涙。
小屋に閉じ込めたはずの獣が逃げた。
足跡は消え、まるで最初からいなかったように。
喜怒哀楽を脱ぎ捨てて、あの穴へと導かれる。
それはまるで、呪いのようだった。




