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お魚求めてすたこらさ

「うぉぉおおおおーー!!」


「頑張るにゃ、イズにゃん!コレは大物間違いなしだにゃん!!」


「頑張りますねー、マスター。あ、すいません。このエナジーのお替りください。」


「わっちは別に構わんけど、嬢ちゃん後でイズにゃんに怒られないのかにゃ〜??」


「時間外労働です、構いません。」


唐突に叫んで誠に申し訳ない。だが許してほしい。

今、私は負けられない戦いの最中なのである。

我が商店は福利厚生を第一にする。故に…!!


「絶対釣り上げるマンンンー!!」


「にぁぁあーー!!!」


「あ、すいませんパラソルの位置サイドテーブルからベッドサイドにチェンジでお願いします。」


「…取り敢えず嬢ちゃんはベッドから降りて、労働してから時間外労働を言うにゃ〜。」



ーときは遡ること3時間前ー


「ヤバい、高級マグロンめっちゃ高い」


仕事を終えニャルゴ殿達に約束したボーナス支給(お給料もちゃんと払ってるよ!)を調達する為に市場に来たはいいが高級マグロンの値段が値上がりしているのが発覚した。完全に詰みである。


「あー、どうしようどうしよう。ニャルゴ殿達に満足させる為の高級マグロン足りないよー。」


絶対絶命とはまさにこの事、何時もの場所を提供して頂いてるニャーノンさんに早めに仕事を切り上げる事を伝え買付に来たのにあんまりである。


「にゃにゃ〜ん?イズにゃん何かあったのかにゃ〜ん?」


「そ、その声はニャーノンさん!!」


「やっほ〜、イズにゃん。どうしたのかにゃ〜?」


おっとり口調の美猫ケットシーことニャーノンさん。そのブルーグレーのブルジョワな毛並みで世のケットシーを骨抜きにしたとかしないとか、因みに男性である。女性に度々間違えられるとか。正直私は人型なので分からん。


「実はですね、ニャルゴ殿達にボーナス支給の約束をしたのはいいのですが、高級マグロンが値上がりしてて…。」


「あー、あれかにゃ〜。最近何だか海の様子がおかしいと漁師たちの間でもっぱらの噂にゃ〜。そのせいで高級マグロンも中々手に入らないにゃ〜。」


「そうだったんですね。うーん。困りました…。」


ニャルゴ殿達に申し訳ない、かと言ってボーナス支給をやめる訳にはいかない。我が商店は信頼と安心を売りにしている。それはお客様だけではなく、従業員に当てはまる。


「…背に腹は替えれません。こう成ったら私が1ヶ月間水だけでなんとか。」


「ちょっと待つにゃ〜ん。」


「止めないでください、ニャーノンさん!混血とはいえ私も誇り高き妖猫族!!3ヶ月間くらいなら余裕です!!」


「いや、流石に無理だにゃん。というか、増えてるにゃん。じゃにゃくて、イズにゃ〜ん。いい方法があるにゃ〜ん。わっちの船を貸すから海釣りに行くにゃ〜。高級マグロンの穴場ならわっちが教えるにゃ〜。その代わりわっちの分も釣り上げて欲しいにゃ〜ん。実は姪っ子の誕生日プレゼントを高級マグロンにしたは良いが手に入れるのが出来なかったのにゃ〜ん。」


え、マジですか

「御意」




ということがあったのです。


「とったどぉぉおー!!!」


「にゃーにゃにゃーん!!!」


「大漁ですねー。」


「嬢ちゃん、最後まで動かんかったにゃ〜。」


や、やった!高級マグロン10匹!!これだけあれば冷凍保存にも回せる。いざという時のニャルゴ殿達の餌付k…ゲフンゲフン。非常食にもなる!!


「ニャーノンさん、見ましたか!この成果!!」


「おー、すごいにゃ〜。流石イズにゃん。このサイズなら姪っ子も大喜びだにゃ〜ん。」


「大漁だにゃ!大漁にゃー!!イズにゃんの部下で良かったにゃー!!」


「良かったですねー。」


「いや、何で居るの君たち。私呼んでないよね?っていうかイアちゃんエナジー頼み過ぎじゃね??ってか、何バカンス満喫してんの君。え、アンドロイドだよね?」


「なんですか、マスター。アンドロイドはバカンス満喫したらいけませんか?アンドロイド差別ですよパワハラです。」


「いや、塩水とか大丈夫な「セクハラですよ、マスター最低です。」


「アンドロイドが分からない!!怖い!!!」


「イズにゃん、また釣り竿に何か引っ掛かってるにゃ!」


「いや、何ナチュラルにニャルゴ殿いんのよ。」


「そんな事はどうでもいいにゃ!早く釣り上げるにゃ!!」


「最近、従業員が私に対する態度が酷い…。」


などと言いつつ釣り竿に目を向ければ確かに凄い勢いでしなってる。コレは大物に違いない!!


「てぇぇええええい!!!」


「ですわー!!!」


「にゃにゃーん!!!」


「「ん??」」


…ん???

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