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人を好きになるということ  作者: たまご
1/1

始まり

「あっ、見て見て、これかわいい〜。これテレビの横に置いたら絶対かわいいよ。」

「おっ、いいじゃん。」

 カップルなのか夫婦なのか、男女がキラキラとしている情景を、私は今日、何回見たのだろうか。


桜井未来、25歳。1年前に、半年付き合った人に振られて、また独り身になっている。割と寂しい人生を歩んでそうに思われがちだが、周りの環境には恵まれて、仕事もそれなりに安定していて、とても平凡な日々を過ごしている。恋愛に関して言うと、今まで付き合った人数は3人、その内の2人は3ヶ月で別れているので、質問されても、いつも1人と答えている。かと言って、モテているわけではない。人並みに恋愛をしているだけである。


「未来は大丈夫だよ、絶対良い人見つけられるって。」

「そうそう、こんなにおっとりしてにこにこ笑顔の良い子、ほっとく男なんていないよ!次行こ、次!」

洋子と香奈は、学生のときからずっと仲良くしてくれている友人で、私の良き理解者である。ただ、そのようなセリフを毎回色んな人に言われるので、この2人にも同じようなことを言われて、内心がっかりしていることは秘密だ。

「でもさぁ、もう25歳。周りは結婚だの彼氏だのでウキウキしている中、私は今、しかもこの時期に、独り身。あぁ、先が見えない。」

「マッチングアプリ、やってみたら?」

「もう2回もやってるけど、やっぱり、しっくりこないのね。何だろう、やらせ感がどうしても気になって、心から好きになれないというか...」

「まぁ、人それぞれ、合う人もいれば合わない人もいるよね。でも、今このあまり出会えない時期に出会うとしたら、もうアプリか紹介ぐらいだよね。」

「洋子は、アプリで素敵な彼氏を見つけられて、羨ましいよ。」

洋子は2年前別れてから、ずっと色恋沙汰は無かったのだが、つい最近アプリでとんとん拍子に相手を見つけたのだ。

「私も、まさか見つけられるとは思わなかったけど、案外アプリも捨てたもんじゃ無いなって思うよ?」

「何なんだ、この差は!あぁ、どうか私に素敵な出会いをくださらないでしょうか。何でもします。どうか、どうか!」

「未来、落ち着きなさいな。そんな焦って恋愛しても後悔するかもしれないんだから、慎重にいきなよ。」



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