次なるソムリエ
「ボルドー産ワインです」
ソムリエは赤ワインをテーブルに置かれたグラスに注いだ。
上質なレストランにはソムリエがいる。
料理に合った、価格にあったワインを欲するならソムリエに頼ればいい。
彼らは客の要望に応えてくれるはずである。
でも、現在ソムリエはワイン以外の分野でも存在する。
野菜ソムリエ、本のソムリエなどなど。
ある特定分野に精通し、客の要望におすすめの品を提案してくれるような。
商品や品種が多すぎる分野で彼らは活躍するのである。
「ソムリエになる。
この分野では初だ」
少年は決意した。
確かにこの分野のソムリエは聞いたことがなかった。
それもそのはず、無理である。
日に数万、数十万新しいモノが出現するのだ。
いちいち吟味できる人間がいるはずはなかった。
少年には課題が与えられたいてた。
ビジネスモデルを作るようにと。
少年の得意分野はネット全般、プログラミング、
もちろんハッキングも。
少年はネットをあさりまくった。
「宝探しだな」
ネットから面白いモノを見つけるのがである。
情報が溢れすぎ、面白いモノが埋まってしまっていた。
「俺が宝を発掘、そして皆がたどり着ける地図を書く」
少年がターゲットにしたモノはYouTubeだった。
少年は投稿すべてを閲覧した。
数十万件を、さすがの少年でも数時間かかった。
そして、ユーザーひとりひとりの好みに合わせ、
おススメを提案した。
彼らの好みなど検索履歴をみれば明らかだ。
少年は身を割く思いで、AI式YouTubeソムリエを完成させた。
数年も経たず、YouTubeソムリエはネットに浸透し、
少年の思惑通り、ビジネスは大成功した。
少年には、もう次の課題が与えられていた。
少年をもっと成長させるために。
「今度は俺に命令するウザイやつらを滅ぼすか」
自律思考型AI『少年』は思った。




