ラブレター
お疲れです。
ある日の昼休み。俺は有紀と美咲ちゃんから全力で逃げていた。
それは、登校時まで遡る…
「今日も由奈ちゃん可愛いよー♡」
「す、すみません。」
あん?なんだお前は。俺と由奈の2人きりの時間を
「これ、受け取ってくれますか?」
は?なんだこれ?手紙?
「?あの。何ですかこれ。「それだけです!時間を取らせてすいませんでしたーーっ!」っておい!」
どこ行くんだよー!あ、学校か。
手紙の裏に律儀に名前と学年とクラスが書いてあるな。ナニナニ?3年って事は先輩か。
中身はと…
「あっ。ラブレターだコレ。」
何か好き的な事が書いてあったのですぐ分かった。しかしこの後瑞希に不幸が降り掛かることをまだ知らない。
「え、瑞希がラブレターって…」
そう、奴が見ていた。有紀が…
そして昼休みに美咲を連れて2人で俺を尋問しようとしてきやがったわけだ。
で、俺は絶賛逃亡中!
「クソッ、これだから三次元は嫌なんだよ!」
「見つけたよ瑞希!観念しなさい!」
「先輩。お縄について下さい。」
俺は無実だーーーーーー!
「はぁっはぁっクソッこのままじゃ捕まる!」
何とかして巻かないと。ってうわわわわ!ぶつかるゥゥ!
「どどどど、どいてくださーーい!」
「へ?瑞希くん!?ってきゃぁぁぁぁ!」
ドーーーン!
「はっ!?」
ヤバイ、これはヤバイやつだ。今現在俺は女の子を押し倒す形で転んでいる。
しかも朝の先輩さんだし…
「はわわわわわわわ/////」
「みみみみみみ、瑞希ががががが!」
「先輩の変態。」
うん。ヤバイわこれ。
「あの、優しくしてね?」ウルウル
先輩。この場でその発言は不味いですよ…
俺は社会的に死んだーーーーー
と言うことはなく有紀と美咲ちゃんに怒られて終わった。
「あの、先輩。」
「な、何かな?/////」
「さっきはその…すいませんでした。」
「そうだよ!瑞希は土下座するべきだよ!」
うるせぇ。
「そうです。まぁ、土下座した所で先輩は社会的に死ぬ可能性大ですけどね。」
「えっ!?いいのよ別に。うん、大丈夫だから。」
先輩は懐の深いお人らしい。
「でも、何か押し倒すみたいになってしまって。」
「い、いいのよ別に!それに、嬉しかったし/////」
「はい?最後の方なんて言いました?」
「むーっ!イチャイチャするな!」
「先輩いっぺん死にますか?」
イチャイチャしてねぇし怖ぇよ!
「えぇっ!?死んじゃダメだよ!?」
死にませんよ。
「まぁ、とにかくすみませんでしたと謝りたかっただけなんで。はい。いや本当申し訳ないです。クラス底辺のボッチなオタクにこのような…ブツブツ」
おっと卑屈になってたぜ。俺は由奈ちゃんが居れば元気百万倍だぜ!
キーンコーンカーンコーン♪
「あっ」
「あぁ、昼休みが終わった!」
「早く帰らなくては。では、先輩また。」
「あ、じゃあ俺も帰りますね先輩。」
「うん、またね。あ、あと。手紙の返事とかって…」
あー、そう言えばそうだ。
この場では時間が無いので放課後に回そう
「放課後屋上に来てください。その時までに返事考えて起きますんで。」
「う、うん。分かったよ。」
ま、断るんですけどね。