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字融落下

字融落下 ―博士と彗星―

作者: 莞爾

 夢を見た。目蓋の裏、薄皮のスクリーンは衛星中継を映していた。


 少し古いフィルムのような映像はところどころ焼けていたが、流れてくる映像は鮮明で不思議なものだった。

 唄が聴こえる。高音域の少女の唄だった。

 それに添えられた映像は無音を伝えるもので、断続的にブラックアウトを繰り返した――。



 白髪の博士 宇宙船のなかにいる。博 士は手のひらの黒い三角錐のスイッチを押す。無重力 宇宙空間に 浮 かぶ三角  錐 そ れは その黒  い三角錐を 中心 とし た 半径3 0センチ 程の    空   間に 生物が生存できる 空間 を 形成す るというものだった。 それを理解しているのか、 一羽  の 雀はその三角錐を 追いか けながら 宇宙空 間 を飛行する 。 それは幻想的で あっ た。


    雀は 宇   宙の無重力   空   間に浮 遊していた 。なにがいけ   なか  ったのか。 実験 の 失敗 白   髪の博士 はその   責 任を 受け宇宙船から白衣のま ま捨    て られる。博   士の 所有物らし き 黒いマ    ネキ ンの   よう な   人形 とと も に。 博士と人   形 は   ダンス  を 踊る   かのよ  うに 無重力空 間 で浮遊していたが、や    がて     ガ  スバーナーのような 彗星 の 光り に呑み 込 まれて  消えてい    た     。



 ――それらの映像を見届けた後、未だ少女の唄が流れていたことに気付いた。

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