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俺の嫁は奴隷だけど何か?  作者: chionauth
第1章 奴隷
16/52

奴隷二人

  そう心で呟き、グレイスは運ばれてきたカフェラテに手を伸ばす。

  しかし、カフェラテは、グレイスの手の中に入らず、代わりにストローがグレイスの口元へと差し出される。

  「・・・ありがとう」

  俺は、青髪の少女にそう告げてストローに口をつける。

  そうしてある程度カフェラテを飲み、ストローから口を離すと、少女はテーブルにカフェラテを置いて、 俺の横に控える。

  さっきから何度も椅子に座るよう言っているんだけどな。

  ・・・まぁ、何はともあれ

  「君の事を知らないとな」

  そう言ってグレイスは少女に笑顔を向ける。

  「・・・」

  少女は無言で頷く。

  ・・・あれ?

  何か選択間違えたかな。

  「と、とにかくそこに座って。」

  グレイスがそう言うと、少女は頷き遠慮がちに椅子に座る。

  「じゃあまずは、名前から教えてもらおうかな」

 ー

  少女の名前はシェート。

  歳は14歳。

  身長156㎝、スリーサイズ83/56/76

  誕生日は6/30

  得意な事は従属、苦手な物は自由

  彼女は生まれつき奴隷だったそうだ。

 ー

  だからか、席に座らなかったのは、許可を出すだけじゃなく、指示まで出さないとダメか。

  ところでエレイナはと言うと、

  「・・・。」

  グレイスの目の前で頰を膨らませて、ジト目でグレ イスを睨んでいる。

  何でそんな目でこっちを見てるんですかね。

  「ど、どうした。エレイナ。」

  グレイスがそう尋ねると

  「な、何でもない!」

  と顔を背けてしまった。

  ほんと何なんですかねぇ!?

  「とにかく、シェート。最初で最期の命令だ。」

  その発言にシェートは真剣な顔で言葉の続きを待っている。

  「自分の生きたいように生きろ」

  ・・・は?というような顔で少女二人はグレイスを見ている。

  え?何で、馬鹿なの?みたいな顔してるんだよ。

  って言うか何でエレイナはそっち側なんだよ。

  人の話は最後まで聞きなさい。

  「俺は、君を召使いとして買った訳じゃない。

 まぁ、俺が気に入った子を買ったのは、他の奴と変らないかもしれないが、それはそれとして。 俺が君達を買ったのは、気に入ったのもあるが、君達の本当の姿が見てみたいからなんだ。」

  俺の言葉に二人揃って首を傾げる。

  ・・あれ?

  俺、変な事言ったかな?

  無言で首を傾げる二人に冷や汗を流していると、おずおずといった感じでシェートが口を開く。

  「・・・あ、あの、君・・達と言うのは・・・」

  シェートの質問にエレイナはビクッという効果音が つきそうな反応をする。

  「あれ、言ってなかったか、ここに居るエレイナも、元奴隷だ。」

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