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俺の嫁は奴隷だけど何か?  作者: chionauth
第1章 奴隷
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監視

  エレイナは目の前で起きている状況が理解できずに、驚きの表情でグレイスを見ている。

  「これで契約は解除だ、何処へでも好きなところへ行くといい。金については気にしないでいい」

  そう言ってグレイスはエレイナの手に皮の袋を握らせる。

  エレイナはそれが何か理解し、グレイスに返そうとした。

  だが、グレイスはそれを制するとエレイナに背を向ける。

  「・・・じゃあな」

  それだけ言うと、グレイスはエレイナから視線を切って歩き出した。

  エレイナはその背中を眺める事しか出来なかった。


  「・・・これで良かったんだよな」

  先ほどの爆心地から少し離れた商人街。

  どこの建物も店になっており、店じゃない建物を探 す方が難しい位だ。

  そんな中で誰も反応しないと分かっているが、グレ イスの口からそんな言葉が溢れる。

  さっきの件で俺が普通の人間じゃ無い事はバレちまったし、あの力を使った以上は、政府からの追っ手が 来るはずだ、それを考えるとこの判断は間違って無い。

  ー無いはずなんだ・・・なのに何だこの気持ちは。

  「ー!?」

  そんな物思いに耽っているとグレイスは自分に向い ている視線に気づく。

  全部で4人か。

  政府の奴らが2人、素人が1人、もう1人はー

  最後の1人を確認すると、グレイスは笑みを零し、全員の視界から消える様に路地裏へと入る。

  監視者も当然の様について来るが、一瞬の隙をつい てグレイスは、隣の家に窓から侵入し、家の中を突っ 切りもう一つ隣の家へと入る。

  それで素人の監視は消える。

  家から出て、残りの3人の位置を確認すると、今朝の武器屋へと向かう。

  店に入ると店主が驚いた様に出迎え、店の隠し扉へと案内してもらう。

  最初は怪訝けげんな顔をしていた店主だが、事情を話すと快く案内してくれた。

  別れ際に店主に伝言を伝え、店を後にする。

  それで監視の目は無くなる。

  グレイスは夕焼けに染まり始めた空を見上げ、ため息を吐く。


  「面倒臭せぇ」

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