平凡過ぎた日常
俺がリアルで持ってるぬいぐるみとかいっぱい出すよ
俺は今日も今日とて普通の生活をしている。そしてその俺も普通だ。
特にイケメンでもなく不細工でもない、どこにでもいそうな顔で、これと言って特別うまいものも特にない。成績も中の上と上の下を行ったり来たり、彼女もいないし、というかそもそも出会いがない。
家族構成も義理の妹とかそんな複雑なものはなく、公務員の両親に祖母、そして俺と言いうごく普通な構成。
アニメみたいに秘めた才能があるわけでもない。
そんな俺はただ一つ、誰にも言っていない秘密があった。
学校では「お前なんか普通だよなー」とか言われたり、「ごめん、特徴がなさ過ぎて忘れてた」とか言われているがこれを知られたら覚えられること間違いないしだ。まあ知られたくないけどね。
その秘密が、夜寝るときぬいぐるみがないと落ち着かない。
それだ。
そしてたまに「はぁ、これが擬人化しないかなー」とか思ったりまする。
あ、名乗ってなかった。俺の名前は佐藤修也。名前もこれと言って特別ではない。
そんな俺に今日突然変化が起きた。
今日は人肌のようなぬくもりを感じながら、朝目を覚ました。
「あれ?」
昨日の夜抱いていたぬいぐるみがない。
探そうにもメガネがないのでよく見えず、どれかわからない。ただ、今回は何かが当たっている感触で気づいた。
「これかぁ」
布団の中にあった『なにか』をつかんで引っ張ろうとしたけど、重くてなかなか動かない。
朝だから力が入らないだけ。と思って両手でやってみたけどダメだった。
「なに?ホラゲ的な展開?それともT○LOVE的なあれ?」
ちょっと怖い。それでも布団をめくってみる。
「すー、すー」
「………は?」
俺はこの普通な頭脳をフル回転させて一瞬で理解した。
なんか、知らない人がいる。しかも裸で。
「うわぁぁぁぁぁ!、ごめんなさい何も見てないのでちょっとマジでなんか知らんけどもうあーーーーーーー」
混乱して意味不明なことを叫んで、そのままベッドから落ちた。
ゴンッ!という重くて痛い音とともに俺は激痛に見舞われ、そのまま一時間ほど起きなかった。
そして一時間後、目を覚ますとやはり裸の見知らぬ少女?がいた。
「ごめんなさい何も見てないですとりあえずこれでも来てください」
ぱっと見自分より小さく見えた。
それなら、ということで今着ている服を脱いで渡した。
「ふく?」
「来てください。というか今すぐ着ろ!」
「はいぃ」
少女は驚いて急いで服を着た。
サイズはまあ今はちょうどいい。大きいおかげで下も隠れた。よし、これで大丈夫。
これで一応大丈夫。
「あのさ、君、誰?」
「わたし?」
「はぁ、まあいいや、ご飯食べながらゆっくり話そう」
そんなわけで俺は少女と話すべく、まずは朝ご飯を作ることにした。
部屋を出てリビングに向か時に、後ろをてくてくついてくる姿がかわいい。
(だめだ、手を出したら俺は世間的に死ぬ)
そもそもこんなエロゲみたいな展開になった後にそんなこと気にしても意味ないと思うけど。
まあ小さい子に手を出すのは最低だ。屑だ。
俺のこの危険な意識を何とかそらすために今日の夕飯のメニューを考える。
時間が遅く動いているように感じる。
リビングについていつものように朝ご飯を作るのも、なぜか疲れる。
朝から襲い掛かってくる急激な疲労に耐えつつ、二人分の朝ご飯を作って、何とか椅子に座れた。
「で、だれ?名前は?」
「わたしのなまえ?」
「アメリカン・ショートヘア?」
なんか聞いたことがある。
気になってggって見ると、猫が出てきた。
(え?ちょ?まさかの?)
さっきより冷静になっていまいろいろと気づいたことがある。
それをまとめると、
髪の色は白に少し黒が混じっている感じ。
瞳の色は黄色っぽい感じ。
そして頭には猫耳、後ろで尻尾のようなものが左右にゆらゆら揺れている。
そしてアメリカン・ショートヘアという名前。これは何年か前に動物園で買ってもらった猫のぬいぐるみのもととなった猫の品種と同じ名前。
まさかとは思うけど……
「お前……みぃなのか?」
「みぃ?みぃ……みぃ!それ、わたしのなまえ」
よかった。あってたみたいだ。
いや、いいのかはわからないけど。
あの時福井フランソワーズとか粒あんとかそんな名前にしなくてよかった。
まあ何がともあれ……
「え、えぇぇ?ちょっとごめん」
みぃの後ろに回って、尻尾を触ってみる。
「ひゃぁ、それはだめなのぉ」
「あー、あーー、えー、おー?」
もう何が何だか分からなくなってきた。
あれか?俗に言う擬人化ってやつなのか?そんな非現実的な事あっていいのか?
今日は学校があった気がする。
頭の中はごちゃごちゃで、まだ何も整理されていない状態だが、これだけはすることが出来る。
プルルルル、プルルルル
「あ、もしもし先生。あの、きょう緊急事態なので休ませていただきます。事情は明日詳しく説明するので」
『ちょ、まちなさい。そんなこと言われても困ります』
「ベッドに知らない女の子がいて色々あったので……とりあえず今日はその子の服買ったり昼ご飯作らないといけないので。では、切ります」
『あっ、ちょ、ちょっと――』
プー、プー、プー。
先生には申し訳ないが、今日はこうするしかない。
さて、これでやることは一つ済んだわけだ。
あとは服の調達などがある。
※
ピンポーン
「はーい」
「助けて緊急事態」
「どうしたのいきなり」
「小さい時の服ない?」
「んー、まああるけど。何に使うの?」
「この子、いま俺の服なんだけど、それじゃなんかあれじゃん」
「あー、はあ上がってまってて」
「サンクス」
服は買いに行くよりもらったほうがいい。それで頼りに行ったのは幼馴染の野村香菜子の家だ。
同じマンションで、隣同士ということもあって昔から仲がいい。
小、中、高一と、同じ学校に通っていた。
今は分け合って中退してニート状態だ。たまに家事をしに行っている。
両親は職場がかわって引っ越した。でも香菜は引っ越したくないということで一人暮らしになってしまっている。
いっその事俺のところに来たほうが金が掛からなくていいと思うこともある。
「あったよー」
「お、サンキュ……ってこれ懐かしいな。小学校の時だっけか?」
「その子のサイズならぴったりだと思うよ?」
「サンキュ、よかったな、みぃ」
「うん!」
みぃの満面の笑みに俺は心を打たれた。
さてさて、幼馴染だし口が堅いことは知っているし、信用できるからこそ俺はこのことを香菜に話す。
「香菜、よく聞いてくれ。こいつ……実は……」
「実は?」
「みぃなんだ」
「うん。さっき言ってたね」
「髪とか瞳の色で何か気づかない?」
俺はここで質問してみる。
うーん、と少し考えてパッとひらめいたのか、目を輝かせた。
「小二くらいの時に買ってみらって「みてー、買ってもらったんだ―。なまえはねー、みぃってゆーんだよー」って言ってたやつ!。でも……擬人化とかあり得るんだね」
「信じるのか?」
「修が嘘ついたことあった?」
「少なくとも香菜にはないな」
「だからだよ」
俺は二人の満面の笑みに癒され、意識がどこか別の場所へ飛んで行った。
ぬいぐるみの擬人化ってあんまないんじゃね?
とか思って書いてみました。
もとは「朝起きたらぬいぐるみが美少女になってないかなー」とかそういう俺の煩悩から始まったものですがねw
まあそういうことを考えているうちに思いついたわけですよwこれをw
ただ、俺が持ってるぬいぐるみをこの作品に出すと、東方プロジェクトの魔理沙とか、モンハンのナルガクルガ、タマミツネ、ラギアクルスだったり、ラブライブの真紀ちゃん、ことりちゃんとかが出ちゃうから全部出すってのができないんですよねーwまあそれはしょうがないですが……
次回からばんばんyoutube用で考えたネタをぶち込んでいくので、是非次回も読んでくださいねー