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紫陽花のごとく  作者: naomitiara-tica
5/20

愛子さんとタカ

2人ぼっちに出てきた、タカとシュンが共演したドラマはどんな話だったか?を想像して書いた作品です。私の彼役がシュン、画家役がタカと明記してあります。

愛子さんはタカと特別な関係なんじゃ無いか?と思う事が何回かあった。2人がさっと交わす視線やお互いを何気に見る眼差し....



それに愛子さんは何かと情報が早い。



私が観察したところ由紀子さんと愛子さんはタカを取り合って激しく火花を散らしているように見えた。ただ愛子さんは人前でタカにいちゃつくなんて事も、由紀子さんのようにボディタッチをするなんて事もなかった。



愛子さんがタカを好きなのは間違い無いのだが、何となく落ち着いてる感じがするのだ。もう自分のものみたいな?それは私がシュンに対して密かに持っている安心感に微妙に相通じていた。



そう言う目で見てるせいか、レッスン中もタカはあまり愛子さんに話しかけず、新米の私や学生のリュウによく話しかけた。最も愛子さんもあまり、話しかけてオーラは出してない人ではあったが。



タカの教室は、タカの祖父が築いた画廊の中にあり、隣は小洒落たティールームで、私達はよくそこで集まってお茶を飲んだ。



ある日私が1人でコーヒーを飲んでいたら由紀子さんが、待ってましたとばかり寄って来て、

『ねえねぇ、知ってる?平日コースの人に聞いたんだけど、タカ先生って、彼女がいるらしいのね?それが、アシスタントの女性だと思ってたら、なんと私達のクラスの愛子さんなんじゃないかって』



私は自分の勘が当たった事に驚いた。



話はこうだ。平日レッスンはとにかく奥様方でひしめいている。絵を真面目に習いたいなんて輩はほんの一部で、ほとんどがタカ目当て。でも皆様、お金持ちの奥様なので、密かに見ているだけだが中には勇気ある女丸出しなのもいて、平然とタカを飲みやカラオケやダンスに誘う。タカは用事が無ければ気軽に付き合う。



で、そこに必ずワンセットで付いて来るのが、タカのアシスタントの美也子さん。土日は美也子さんは来ないので私は顔しか分からないが、年齢はタカぐらい?無口なちょっと腹が見えない人だ。いつもタカの影のように寄り添っているのでみんな彼女だと思っていたが、なんと二次会になると必ず愛子さんをタカが呼び出すと言うのだ。



平日コースの1人が愛子さんと友達だから、前から知ってるんだ言う理由らしいが、呼び出すのがなぜその友達からじゃなくてタカからなのか、みんな不審に思っている。愛子さんは来ると、当たり前のようにタカの隣に座って2人で話し込んでおりアシスタントの美也子も膨れていると言うのだ。



でもそれだけで?と私が突っ込んだら、

『もっとあるのよ。この教室って火曜日が休みじゃ無い?愛子ってば(すでに呼びつけだ・・)火曜日は毎週仕事休みなんだってよ?』



うーん?出来過ぎ?



でも、私はついに見た。



愛子さんとタカが買い物をしていたのだ。しかもワイン。そしてどう見てもカートの中身は鍋の材料に見えた。2人は私に気が付かなかったようだ。無邪気に笑いながら歩いている。



私はその無防備さにまたまた腹が立った。全く付き合うなら付き合うで、誰にも見付からないようにやってよ?



考えてみればタカは勿論、愛子さんもバツイチで独身だし2人が恋人でも不思議じゃないんだけどね?



私はどうにも腹の虫が収まらずシュンを呼び出して会いたいと騒いだ。友達とのなんかの打ち上げで騒いでたらしいシュンは酔ってヘロヘロした声で

『今日は遅くなるからダメぇ。明日会おう〜』と、全然話しにならない。



もう!どいつもこいつも!

私はこの怒りをどこにぶつけていいかわからず、帰ってから縄跳びなんてやって見た。明日は筋肉痛かぁ。

あれあれタカ先生はやはりいろいろありそうですね?

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