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超えて行く者(異世界召喚プログラム)  作者: タケルさん
第二章 デスゲーム開始
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80話 戦いの後に

 激戦の戦闘が終わり、ソーンを使ってHPを回復させていた。


 デールの消耗が激しいな。


 戦闘が終わると、デールは即座にその場に腰を下ろして仰向けになって寝転がっていた。

 チェインメイルは鉄製の中では軽いけど、それでも鉄の塊を着て動き回っているわけだから大変だろう。


 キールも疲れているのだろう肩で息をしていた。

 チップは2人に比べると平然としているようだが、さすがに呼吸が乱れていて疲れが見える。


 今日は初日だしな。

 単純だがフォーメーションも覚えたてだし、無理せずにここまでにしておこう。



 矢を回収すると、戦利品のマッドボアを解体する。

 弟子3人も手伝おうとしていたが、休めと命令して無理やり休ませる。


 前衛は常に動き続けているから消耗も激しい。

 後は帰るだけなんだが何があるのかわからないのがダンジョンだ。

 休める時にはしっかりと休ませておきたい。


 解体用のナイフを器用に使いこなし、マッドボアの肉をブロックに切り分けてリュックに入れる。

 何度も解体をやっているせいか今ではずいぶんと手馴れたものだ。


 そういえば、3人はリュックとか持ってきてないな。

 セリア達もリュックとか持ってなかったし、俺の感覚がずれてるのかな?

 まあ、前衛職は荷物を背負うのは厳しいんだろう。

 重くなると消耗がすごいからな。


 あとは、採取品のマッドボアの牙なんだが……

 採取用のトンカチが必要だったか?

 ミスったなあ。

 少しワイルドだがキールのハンマーで叩いてもらおう。


 マッドボアとレッドボアの牙は採取品クエストが出ているんだよね。

 こいつは俺の冒険者ランクを上げるのに必要なんだ。



 解体が終わると、うんざりするほどのクレイジーラットの死骸を一望する。


 討伐クエストが出るだけあって確かにクレイジーラットが多すぎるんだよな。

 でも、クレイジーラットには戦利品が無いんだよね。


 肉は食べられない事はないみたいだが、さすがに好き好んで食べる人はいない。

 だから、討伐クエストが出ていないと倒しても何もない。


 ただでさえ魔物が集団で襲ってきて厄介なのに、出現数の多いクレイジーラットは戦利品が無いのだから、このレギオンのダンジョンは敬遠されるんだろうな。

 クレイジーラットが増えるわけだよ。


 討伐クエストは発令されてからギルドで登録して初めて討伐数がカウントされるため、それ以前に倒していてもカウントはされない。

 そして、報奨金は指定がなければ無制限である。

 ちなみに、クレイジーラットは1匹2000エルの報奨金だ。


 リュックもパンパンだし、少し休んだら戻りましょうかね。



 3つあったボアの肉は、弟子3人が1つを俺が2つを持って帰った。

 1つは肉屋に売って4人で分配する。


 肉の値段は1kgで2000エルで1匹が20kgあったので4万エルになった。

 4人で分けて1人1万エルとかなりショボかった。


 ゲームと違って強い魔物でも値段が高くなるわけではない。

 それなのに、装備の値段は高くなっていくのに戦利品の金額が増えないのは辛いところだ。


 親父と工房の職人さん達に戦利品の肉を振る舞うと、工房では作業を中断して飲めや歌えのお祭り騒ぎが始まっていた。

 理系のはずなんだけどなぜかうちの工房は体育会系で溢れているんだよね。


 やれやれと思いつつ工房を横切った時に何かの違和感を覚える。


 あれ? 目の錯覚か?


 なぜか、エミリーさんも職人さんと一緒にボアの肉を食べていた。

 気にしたら負けだろう。


 今回の探索では連携の練習ができたことが一番の収穫だったな。

 弟子達3人の実力もわかったしね。


 明日は、まきびしや火炎瓶を使っての効率的な殲滅戦をやろう。

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