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超えて行く者(異世界召喚プログラム)  作者: タケルさん
第一章 特効薬開発
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31話 バックアタック

 今日の目的は髭モグラではなくてホーンラビットを狩る事だ。

 だから、今までとは違いダンジョンの奥へと進んでみる。


 しばらく進むと複数の魔物と遭遇した。

 ホーンラビットではなかったが髭モグラが2体だ。


 そうだよな。

 こっちがパーティを組めるように魔物も群れるんだよなあ。


 俺はボッチだけど。


 「…………」


 俺は魔物以下の存在だ。

 しくしく。


 まあ、やる事は変わらないので、すぐに鉄の矢尻の矢で髭モグラの1匹を攻撃する。

 倒せなかったので急いで次の矢を装填するが、今度は木の矢を使う。

 瀕死状態の髭モグラに木の矢を撃って止めを刺す。


 鉄の矢尻の矢は2本しかないから、考えて戦わないといけないんだよね。

 2匹同時は大変だ。


 後方へ下がって、もう1本ある鉄の矢尻の矢を残りの1匹に撃つ。

 倒せなかったので後方へ下がる。

 後は瀕死状態の髭モグラに木の矢を当てれば終わりだ。


 しかし、ここで緊急事態が起きた。

 反対側からも髭モグラが来たのだ。


 やばい!


 この戦術はかなり移動するから、こんな状態になってしまうのは仕方が無い。


 だが、慌てる必要はない。

 この事態は想定内だ。


 ライトボウガンを腰のベルトに付けると、盾をリュックから外してロングソードを抜く。

 そして、後方から来たやつは無視して瀕死状態の髭モグラに向かって突撃する。


 そう、弱っている敵から攻撃して各個撃破するのである。


 突進するとロングソードで斬りつける。

 だが、鉄の矢を喰らって弱っているはずなのに、最弱と名高い髭モグラを一振りで倒すことができなかった。


 倒せねえのかよ。

 すぐに反転して、後方から向かって来ている髭モグラの相手をするつもりだったのに。

 やはり俺はそうとう弱いんだろうな。

 俺の攻撃はライトボウガン1発にすら劣るのだ。


 すぐさま髭モグラが髭で反撃をしてきた。

 3のダメージを受ける。

 渾身の力を込めて再度斬り付けると、返す刀でなんとか止めをさすことができた。


 しかし、間髪入れずに後ろから迫ってきた髭モグラが突進してきた。

 振り向きざま盾で受け止めると、髭モグラに斬りつける。


 髭モグラは、またしても髭で攻撃してきた。

 4のダメージを受けてしまった。


 やはり強い! 


 いや、そうじゃないだろ?

 何をやってるんだ俺は! 


 これじゃあ、今までと同じじゃないか。

 1匹になったんだから下がればいいんだよ!

 つい、反撃をして相手をしてしまった。


 装備の換装だ!


 倒した髭モグラの方向に全力で走ると、ロングソードを腰の鞘に収めて盾をリュックに引っ掛ける。

 そして、ジャキン! と効果音を頭の中で鳴らしてライトボウガンを装備する。


 「またせたな! 髭モグラよ! アウトレンジから一方的に攻撃される恐怖を味わうがいいわ! 必殺! 遠距離無双!」


 くるりと振り返って追いかけてきていた髭モグラに格好をつけて叫ぶと、威勢の良い口上とは裏腹にいつものパターンで地味に処理した。


 戦闘が終了するとソーンを使ってから矢と髭を回収する。

 ステータス画面を見て現在のHPを確認する。


 HPは13か……HPが最大でも20しかないからなあ。


 ソーンをけちって死ぬなんて間抜けは御免だ。

 HPが回復するまで少し休憩することにするか。


 手頃な岩場に腰を下ろすと持ってきた水筒をリュックから取り出す。

 そして、ぐびぐびと水を飲み喉をうるおす。


 ぷはぁ、たまらんですな。

 何かこれは冒険してるって感じだよな。


 我ながら間の抜けな事を考えているなと思いつつ、ふと洞窟の壁を見るとほんのりと淡い光を放っていた。


 洞窟の中なのにそこそこ明るいんだよな。


 この世界の学者さんが言うには、魔力が洞窟にこもっているからそれが光っているのではないかとのことだ。

 ただ、暗い洞窟もあって、そういった場所では何かしらの鉱石が見つかるらしい。


 あと、魔物は魔力が篭ってしまう様な場所に発生するらしくて、ダンジョンなのか? 洞穴なのか? の違いは魔物が出るか出ないかでしかないそうだ。

 だから、鉱石の採掘のために掘ってた坑道がダンジョンになってしまったなんて事はざらにあると言う話しだ。


 HPも回復した。

 そろそろ移動を開始しよう。


 試してみたいこともあるしな。

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