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超えて行く者(異世界召喚プログラム)  作者: タケルさん
第一章 特効薬開発
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21話 達也は高給取り?

 「もう一度言って頂けますか?」


 ここはギルド。

 そして、眉間に指をそえたナタリアさんが苦悶の表情で俺に聞き返していた。



 「ですから、一番弱い魔物の髭モグラが倒せないんですよ。だから、何か良い方法がないかとアドバイスをもらいにきたんです」


 身振り手振りを交えて必死に髭モグラと戦った事を説明する。


 ちらりと横をみると、ナタリアさんの隣でエミリーさんが身を乗り出すようにして聞き耳を立てていた。

 そして『ナタリアが困ってる、達也君最高!』と手で口を押さえて笑いを堪えているようだった。


 まあ、いいんだけどね。


 「え~と、達也さんは薬師として働き始めたんですよね? なら、もう冒険者をする必要はないですよね?」


 ナタリアさんが遠まわしに冒険者を辞めろと伝えてくる。

 まあ、最弱の髭モグラにすら勝てないのだから仕方が無い。


 「はあ、俺もそうしたいのはやまやまなんですが、魔王を倒さないといけないんですよ」


 俺がしぶしぶと答えると、ナタリアさんが何を言っているのだろうこの人は? といったような表情で固まっていて、隣では『最弱の髭モグラに勝てないのに、魔王を倒すだって?』とエミリーさんが笑いながら受付のカウンターをバンバン叩いていた。


 どうでもいいんだけど、隣で気の弱そうな冒険者が『あの、すいません』と何度も声を掛けてるぞ?

 エミリーさん仕事しろ。


 「結構な金額だと思うのですが、薬師としてだけではお給料が足りないということでしょうか?」


 ナタリアさんが困ったような顔をして聞いてくる。


 「いえいえ、ミュルリから100万エルも貰いましたから充分すぎる金額ですよ」


 「ちょっとそれ本当? ここの3倍以上じゃない?」


 隣で笑っていたエミリーさんが突然すごい勢いでナタリアさんに詰め寄る。

 ナタリアさんは『娘のミュルリに聞きましたから本当ですよ』とエミリーさんの剣幕に気圧されたのかびくびくしながら答えていた。


 「達也くぅ~ん、年上のお姉さんはお好きかしら?」


 エミリーさんがしなを作ると、突然猫撫で声を出して俺を誘惑してきた。


 「大好物です!」


 罠だとわかっているのに本能で反応してしまう。

 エミリーさんは性格は最悪なのだが、受付嬢をやってるだけあって外見はなかなかの美人なのだ。


 ナタリアさんが慌てたように『エミリーあなた彼氏がいるでしょう?』と非難する。

 すると、エミリーさんは『別れる……た……別れた』と怪しさ爆発な返答をしていた。


 結局は、ナタリアさんの『達也さんに手を出したら私……何をするかわかりませんよ?』という脅しで一応終了したのだが、エミリーさんは『冗談よ』とちゃかしたように言いながらも、未だにこちらをぎらぎらとした目で見ていた。

 ちょっと怖い。


 「話しを戻しますよ? どうしても戦うということですね?」


 ナタリアさんが真剣な表情で俺を見つめてくる。

 俺も真剣な表情で頷いた。


 俺の本気が伝わったのか、ナタリアさんは『わかりました』と短く答えてパーティー募集を紹介してくれた。

 これに登録をすれば1週間もすれば仲間が見つかるそうだ。


 そうだよね。

 何も1人で戦う必要はないんだよ。

 さすがはナタリアさん、相談して良かった。


 登録を済ませると、俺は意気揚々と工房へと戻った。

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