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宗教
人が宗教を持つのは理解に易しい。
頼る物があると精神が安定するからだ。精神が安定すれば、何事も良い方向に進む。
しかし俺は神のいる宗教を信じることができない。
歴史を見ても今の世の中を見ても、神がいるとは思えないからだ。仮に神が存在するとしたら、そんな神などクソくらえだ。偽善としか思えない。
俺が認めるのは仏教だけである(新興宗教は認めないが)
ニーチェは仏教を衛生的な宗教だと書いていたが、さすがにいい事をいう。
仏教には絶対唯一の神がおらず、宗教というより哲学なのだ。その奥は深い。
かといって、坊主になる気はさらさらない。俺が坊主になることは、漱石が書いた小説の主人公と同じになることだからだ。
時には何かに縋りつきたくもなるが、そんな自分を嫌悪し、精一杯自分に突っ張っている。