プロローグ
紫です。この小説は当初、18禁の小説として投稿していたものです。内容がほとんど18禁のものではないと判断し、一般の方へ投稿させて頂きました。感想、批評随時お待ちしております。
一目。
ただ最初に見た時はなんとも思わなかった。
でも何故だか私の頭に深く印象を残した。
☆
「じゃまずお名前から」
「はい。宮城茜です」
私はかねてから志望していた商業高校の推薦入試の面接を受けている。多少緊張しながら受けた面接はなかなかの好印象を与えたと思う。
「ではこれで終わりますので気をつけて帰ってください」
面接を終え私は面接官に丁寧にお辞儀をし、会場である教室を後にする。
「次どうぞ」
廊下に椅子だけ設置してある小さな待機場所にいた男子が立ち上がる。
長身細身で綺麗な栗毛の男子生徒。
私は横目でしか見なかったがその男子生徒が強く印象に残った。
(…てか商業高校でも志望する男子いるんだ)
商業高校と言えば全校生徒の大半を女子生徒が埋める。その中の男子となるとパソコンとかそっち系の分類の人達がほとんどだ。でも彼からはそんな雰囲気を微塵も感じなかった。
名残惜しむなんて何か変か。
私は荷物を持って学校を出た。




