プロローグ
真夏の霧雨か。クソ暑い。
横浜駅西口の雀荘窓から空を見上げる。
朝の4時25分か。駅前行ってタクシーで帰るか。
負けてりゃ歩きで帰るが爆勝ちだ。楽勝!ラッキー
俺は3階の雀荘出口を出て階段を降りる。
あれ?何だか目の前が回転してるぞ。「ゴツン」という音と共に
目の前に割れた眼鏡が有る・・・
あれ?俺の眼鏡か?
あれ?何か顔が冷たいぞ。さっきの霧雨か?うざってェ(怒)
あれ?何か目の前が真っ暗だぞ!
あれ?・・・
小一時間経っただろうか。
道路に救急車とパトカーが来てる。
あれ?
俺は空中からその場面を見てる。
えェ?なになに?
雀荘のマスターが警官と話している。
なんだか怒られてる。
救急車に誰か乗せられている。
えェ?救急車に乗せられているグレーシャツの男って・・・
俺じゃね?
えェ?
先ほどまで一緒に麻雀してた「二枚目」と「歯抜け爺さん」と「店員の坂本君」が
警官と話しをしている。またまた怒られている。
弱かったねェ~爆笑 お前ら夜中2時過ぎても「泣きのもう一回」とか言って
弱ェ~!今日は俺様の大勝利。大爆笑!
って、それどころじゃねェ。
なんで?
折角「天和」上がって「四暗刻」自摸って爆勝ちしてプラス¥65000になったのに。
えェ?
俺って中に浮いてない?
落ち着け。
先ずは救急車の「俺」に近ずいてみよう。
救急隊員が無線で「けが人1名。脳梗塞で倒れた模様。頭部に裂傷有り。恐らく自損事故です」
えェ?俺が?
死んでないよな・・・
タンカ上で寝ている俺に寄り添う「俺」
救急車が病院へ出発する。
おいおい。起きろよ!何、寝てんの(怒)
おいおい。まさか死んでないよな?
4月に65歳になったばっかりじゃねーか。
初めて天和上がったのに
雀卓で「悪戯無し」の正規の天和上がったのに!
¥65000で明日(正確には今日)はちょいと良いソープにでも行こうかって思ってたのに。
「おーい!起きろ!」
天和上がった人間は死ぬなんて小説の世界だけだろ?
救急車は霧雨を割いて神奈川区の救急病院に行くらしい。




