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カリス公爵令嬢は幸せになりたい  作者: 成海さえ
第一部 第三章 魔法学園一年生(14〜15歳)
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番外編2 先輩の教え(2章5話の後ぐらい)


※注意※ これは成海が軽い気持ちで書いたものなので、カッコいい騎士が好きな方は読まないで下さい。



 ある日私が辺境伯城の庭園でお茶を飲んでいると、近くの植え込みから声がした。


「いいか、ルディ。これから俺が先輩として大事なことを教える」


「はい、よろしくお願いします、レオさん」


「まずは、姫ちゃんが一人でお茶をしている時が狙い目だ」


「レオさん、お嬢様がお一人と言うか‥‥メイジーさんが凄く冷めた目でこちらを見てますけど‥‥」


「あいつの事は気にするな。気にしてたら何もできないからな!」


「はい!」


 がさがさ音がした後に植え込みからレオとルディが現れ、私の前まで歩み寄る。レオが膝を付いてテーブルを指で挟み、顎を乗せた。両手と顔だけテーブルの上に出ている状態だ。ルディもそれにならう。


「聞いてよ姫ちゃん、昨日さぁ、こんな事があったんだよ‥‥」


 いつも通りのレオだったので、いつものように彼の銀髪を撫でた。隣のルディの焦茶の髪も撫でる。


「ほらね、姫ちゃんは優しいんだよ」

 レオは横を向いて自慢げに語る。


「ええ、レオさんの捨て身の作戦ですね」


「プライドも何もかも捨ててるけどな」

 メイジーが冷静に突っ込んでいた。


「でも、自分のレディに頭を撫でられるって、照れますけど嬉しいですね」


 ルディがそう感想を述べてくれたので、私はまた二人の頭を撫でた。

 彼らが嬉しそうにしているのを見て、私はメイジーを振り返った。


「メイジーもどう?」


 ルディが慌てて遮る。


「お嬢様、メイジーさんは参加しませ‥‥」


 その言葉が終わらないうちに、私の横でメイジーがすうっと流れるように片膝を付いた。その頭を優しく撫でる。


「‥‥俺、メイジーさんが分からなくなりました」

 テーブルに顎を乗せたまま、ルディが呟いた。

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