表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カリス公爵令嬢は幸せになりたい  作者: 成海さえ
第一部 第二章 辺境伯領(12〜14歳)
17/172

2-5 剣術のお師匠様2

「ねぇ姫ちゃん、見てたでしょ? みんなで俺を虐めるんだよ。酷くない?」


 擦り傷程度なら魔法で治療するまでもないと言うレオの希望により、私が彼の怪我の手当を行なっているところだ。


「虐めたわけじゃないと思うわ。でも、いつもお兄様と私のためにありがとう、レオ」

「まあ俺は、姫ちゃんの為なら何でもできるからねぇ」

「ルディに合わせて魔法を使わなかったでしょ? レオのそう言うところも好きよ」

「やだー褒められちゃった。姫ちゃん、もっとください」


 激しい剣戟(けんげき)だったにも関わらず、レオは指や腕に少し傷を負っただけだった。

 あの後、メイジーの不意打ちを避けた彼が体勢を崩した隙を見逃さず、ルディはレオから一本取ったのだった。


 その件に関して当然不服を申し立てると思われたレオだったが、意外にも「周りを味方に付けるのも一つの才能だし、合格でいいんじゃない?」とからっと笑って言った。



 そんな訳で別の部屋で治療を受けているルディは、後日私とシュヴァリエの契りを交わす事となった。


 ルディが用意したイヤーカフは、中央にオレンジ色の宝石をあしらったお花の形をしていた。一緒に貰った花束と同じマーガレットだ。理由を問うと


「お嬢様には花が似合うので」


 と嬉しそうに笑っていた。

 私の左耳はもう空きがなかったので、彼のイヤーカフは右耳に付けてもらった。



 ちなみに、ルディの実家は裕福ではなかったため、騎士学校に通いながら幾つかアルバイトをしていたそうだ。

 このお城でも、非番の日は花壇の草抜きを手伝う姿や廊下のランプの調整をするルディをよく見かけた。


 “体を動かすのが好きなんです”と本人が言っていたので、お祖母様と料理をするため厨房に入った際に、ちょうどルディがお皿を洗っていても、特に何も思わなかった。


 お祖母様が『ルディは健気ね』と笑っていたので、何でだろうと思い、後でメイジーに尋ねてみたら、


「ここまで偶然が続くと、計画性があると思った方がいいですね‥‥剣の稽古以外でも、姫のお姿を見たかったのではないですか?」

 との見解だった。

⭐︎おまけ⭐︎ 現在の年齢

リーディア14歳、ディラン16歳、ルディ18歳

メイジー23歳、レオ26歳


GW期間中は、余裕があれば一日2話ずつ更新していこうと思っています。

皆様が楽しいGWを過ごせますように!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ