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カリス公爵令嬢は幸せになりたい  作者: 成海さえ
第一部 第二章 辺境伯領(12〜14歳)
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2-2 辺境伯夫妻

 私の父方の祖父母についても書いておこう。


 お祖父様はカリス家前当主で、尚且つこの国の宰相だった方だ。今は双方を私の父に譲り、辺境伯の地位を賜っている。

 外見は整っており齢50代だけれど、まだまだ王宮や社交界にも根強いファンが多い。


 お祖母様は炎を司るワンズ家出身の“辺境伯の美魔女”と異名を持つ優艶な美女だ。独身の頃は求婚者が後を絶たず、けれども胸の内にはお祖父様への想いをずっと抱えていたそうだ。

 そして趣味はガーデニングとお菓子作りで、私もお祖母様と一緒にお庭の手入れをしたり、旬の食材を使った料理を楽しんだ。


 お二人は私に色んな事を教えて下さり、また私がやってみたいと申し出た内容を否定しなかった。


「はい、可愛くできたでしょ? この刺繍にはおまじないも編み込まれているから、解除の呪文も教えておくわね。いざと言う時に唱えるといいわ」


 私用にあつらえた鎖帷子(くさりかたびら)に、お祖母様がお花の刺繍をして下さった。これは、剣術を学びたいとお願いした際に、それではとカリス領の腕の良い防具屋にオーダーしたものだ。


 でも結局は長剣ではなく短剣の使い方を辺境伯領騎士団所属の歳の近い騎士に教わる流れとなった。



 お兄様を想わない日はなかったけれど、傍にはいつもメイジーが居て支えてくれたし、祖父母からも沢山の愛をもらった私は、この2年間でかなり成長した。


 精神的にも、肉体的にも‥‥特に、胸が。


 お祖母様も豊かな胸をしていらして「あら、リーディアは私に似たのかしらね?」と笑っていたし、お祖父様もメイジーもレオも特に気にする風でもなかったので、そんなものかしらと思っていた。

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