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はるか昔、この世界には神様や天使や精霊、悪魔等が共存していました。
やがて、神様は天に、精霊は森の奥に、悪魔は地の底にそれぞれ棲み分けるようになり、平地を切り拓いた人間は国を作って繁栄していきましたが、各地で争いも絶えなくなりました。
あるところに精霊に愛された小国がありました。
この国では精霊信仰が栄え、各地には精霊を祀る神殿も建てられていました。
自然豊かな小国は他国から狙われやすく、それを憂いた精霊王達は、その血肉を彼等に与え力を貸す事にしました。
土、炎、水、風の精霊王は、それぞれ王家と各公爵家の姫君を妻に娶り、子供を儲けました。
その子供には、父王の血をひく強い魔力が宿っていました。
やがて妻を看取った精霊王達は、小国を去る際に、こう言い残しました。
「精霊の力は、自国を繁栄させ守る為に使うこと」
「精霊の血を薄めないよう努力すること」
それにより近親婚が認められ、やがて伯爵以上の爵位を継ぐ際は両親共に精霊魔法が使える事などの基準が定められました。
初めまして、成海さえです。
右も左も分からない投稿初心者ですが、連載を始めてみました。
どうぞよろしくお願いします。
読者様が楽しい時間を過ごせますように!