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デビュータントをして家族でパーティーをするはずが、中々帰ってこない3人を心配した、兄リチャードを含めた多くの使用人達が、玄関で待っていた。


「父上、王宮で何かあったんですか?」

リチャードは心配そうに父親に問いかける。

「私達も着替えてからその事で話がある。

1時間後に執務室に皆集まってくれるかい?」

「なんかエリィの事で悪い事でもあったんですか?」

不安そうに父親に詰め寄って行った。

「話は後だ。とりあえず私達は帰ってきたらばっかりだから、一度ゆっくりさせてくれ」


息子を制しするように両親は部屋に向かって行った。


残ったエリーナを見つけたリチャードは

「エリィ何があったんだい?

兄さまがエリィの事守ってあげるから、話してごらん」

「私もエリィの為だったら何でも力になるよ。

何があったんだい?」


シスコンのリチャードはエリーナの言葉を待っていた。

だがエリーナは顔を紅く染めながら幸せそうに笑い、

「後でゆっくりお話しします」

と足早に部屋に向かって行った。


残ったリチャードは何のことか分からず困惑した。




執務室に集まり、待女が全員に紅茶を配り、出て行った後、ロバートが

「エリィがアルフォンス王太子殿下の婚約者候補となった」

「はいぃ!?」

リチャードは驚き言葉を無くした。


ロバートは今日王宮であった事を話した。


その時エリーナは、アルフォンスの事を思い出して、頬を染ていた。


話終えたロバートは、エリーナを見ながら、

「だだしエリィ何度も言うようだけど、まだ2人とも成人しておらず、正式にツガイ判定が、出来る時ではないんだよ。


きつい事を言うようだけど、今は幸せだと思うが、数年たって、ツガイじゃなかった時の事も覚えておいて欲しい。

じゃないと辛い思いをするのはエリィ本人だから。

エリィ解ったね」


「……はい……」


もーお父様は喜んでくれないの?

絶対アルのツガイなのにどうして解ってくれないの…


不貞腐れた様子でエリーナは頷いた。


その様子を見た母親は

「皆エリィのこと心配して言ってるのよ。お父様の気持ちも考えてあげてね。

じゃあエリィは部屋に戻ってゆっくり休んでおいで」

 

「はい。お母様」



納得してない様子のエリーナを部屋戻し残った者たちは、苦い顔をしていた。




「本当にツガイの状態が出てたんですか?」とリチャードは両親に問いかける。


「確実に2人の状態は、ツガイその者だった。

だから、陛下達も婚約者候補という形を取るしかなかったんだ」


「早すぎるツガイ判定は色々な事言われるんでしょうね…」

リチャードは複雑そうな顔で心配をする。



「そうだ。これからツガイの事調べてみるが、まだツガイとは言わず候補として、発表するが、面白くない者達もおる。

だから、エリィの事は家族皆んなで支えていこう」


「はい。父上」


可愛いエリィを守る為なら何でもする。

リチャードは決意を固め、拳を握り締めた。


複雑そうな顔をしたまのロバートは

「そのまま成人してもツガイのままで、いて欲しんだが…」

その言葉を聞いたマリアンヌはロバートにそっと寄り添った。



その頃部屋に戻ったエリーナは待女達を下がらせ、ベットの上でアルフォンスの事を思って暴れていた。


あーーーーアルに会いたい。

さっきまで一緒に居たのに会いたい。

あの黄金に輝く瞳を見ながらいっぱいアルとお話したい。

14歳とは思えない筋肉が付いた身体で抱きしめあいながら、アルの甘い匂いを胸一杯嗅ぎたい。

早く明日になってくれないかなと、色々思い、興奮し過ぎて疲れ果てたエリーナはそのまま朝まで寝てしまった。


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