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1か月後復学テストに合格したエリーナは、土台は銀で石は琥珀色のネックレスを付け、魔法学園の玄関に兄と一緒に立っていた。
「エリィは初めてで場所も分からないと思うから職員室まで連れて行くよ。
それと昼のランチは一緒に取ろうね」
とエリーナと一緒に学園に通える事が嬉しい、兄に連れられて歩いていると、
「あの方は誰かしら?」
「リチャード様のお知り合いの方かしら?」
「まさかリチャード様の婚約者とか?」
「凄く綺麗な方だわ」
「めっちゃいい匂いするんだけど」
「おいお前が声掛けて来いよ」
などさまざまな声が聞こえながら、(リチャードは男子には睨みを入れていた)職員室に付き、兄と別れ担任の先生に学園の事を説明されながら教室まで歩いた。
ヒロインと一緒のクラスかぁ。
気をつけていかないと!
教室に入ると皆が注目して、エリーナを見た。
担任の先生から紹介を受けた後、エリーナは完璧なカーテシをしながら、
「レオパルト公爵の長女エリーナです。
復学することなり、不安一杯ですが、仲良くして下さい」
微笑んだ。
「えっ彼女が悪役令嬢!?そんな風には見えない」
「カーテシ凄く綺麗」
「噂は噂でしかなさそうだな」
と様々声を聞きながら、席に座り最初の授業を受けた。
どうにか授業に着いて行く事が出来そで良かった!
クラスで授業を受けるなんて前世の大学ぶりだから楽しいな。
1時間目が終わると、お茶会で出会った令嬢達がエリーナの周りに集まって皆エリーナが元気になった事、久しぶり会えた事など、喜んでくれた。
「よければ今日ご一緒にランチさせて頂けませんか?」
1人のご令嬢が聞いて来た。
「申し訳ございません。今日は初めての学園で心配した兄とランチを取る約束をしておりますの。
よろしければ明日ご一緒してもよろしいですか?」
「本当に仲のいいご兄妹ですね。
ランチ楽しみにしております」
「ありがとうございます」
と皆楽しそうにエリーナを中心に会話を弾ませていた。
その光景を睨むヒロインがいた。