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その後事態を重く見た両親である国王陛下、王妃、レオパルト公爵、アルフォンスとクレインを国王陛下の執務室に呼び出した。


「アルフォンス。

エリーナ嬢の事で思う事があるんじゃないか?

怒らないから、お前が思ってる事を私達に教えてはくれかいか?」

心配そうに国王陛下はアルフォンスに問いかけた。


ただアルフォンスは口を頑なに開こうとはせず、項垂れ頭を上げようとはせずにいた。


それを見た王妃は

「やっぱりツガイ判定が早かったのかしら?

エリィちゃんはツガイじゃなかったの?

婚約者候補を解消でいいの?」


それを聞いたアルフォンスは顔を上げ

「それは……!?


………分からないです………」

と消える様な声で呟いた。


「分からないとはどうゆう事だ?

アルフォンスが今何を感じ何を思っているか教えてくれないと、私達もアルフォンスを支えてあげる事が出来ないんだよ。

だからお前の口から本当の事を教えてくれ」

優しい口調で国王陛下はアルフォンスに再度問いかける。


すると目に涙を浮かべながら、

「本当に分からないんです。

誕生日パーティーの数日前に突然、エリィのツガイの甘い匂いがしなくなりました。

ただエリィに会うと心の奥では愛しいさ、好きな気持ちは残っているんです。

でも匂いがしなくなった事にイライラ、しまい、エリィを傷つけたくなくて、なるべく会わない様にしてたんです。

あの日もエリィを故意に傷つけるつもりも無くて……

僕はどうしてしまったんでしょうか?

大切なエリィを傷つけてしまって、もう会うのが怖くて、どうしていいのかわかりません」

アルフォンスの目から一筋の涙が流れながら、これまで思っていた事を皆に話した。



「教えてくれてありがとう」

と王妃はアルフォンスの側に行き手を握った。その瞬間耐えてた感情が爆発してエリィ…エリィ…と言いながら声を出しながら泣き出した。

その光景を見ながら、国王陛下、ロバートは顔を見合わせなが考え込んだ。



アルフォンスが落ち着いた頃、国王陛下は

「ロバートと話をしたが、エリーナ嬢は体は大丈夫になったが、精神が不安定になってるそうだ。

お互い距離を置いた方良いと判断し、

婚約者候補のまま、1度アルフォンスから離れて、領地で休息させる事にした。

だが先程聞いた匂いの件は術をはじめ、病気の線もある。

だから詳しくお前の体を調べる必要がある。

私達もお前を出来る限り支えていくから、お前も私達とエリーナ嬢を信じてはくれないか?」


それを聞いたアルフォンスは

「僕を信じてくれてありがとうございます。

レオパルト公爵この度はご令嬢を傷つけてしまい、申し訳ございません。

エリィに信じて待ってて欲しいと伝えて貰っても宜しいですか?」



「分かりました。エリーナにしっかりと伝えておきます。

エリーナも貴方の事を大切に想っていると思いますよ」

と微笑みながらロバートは答えた。



この話し合いの後アルフォンスは医師や術師などの協力に寄って色々調べられたが、原因不明と診断された。


だがアルフォンスは毎日エリーナの事を想いまた会える日を願っていた。

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