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僕は償えない  作者: いりこ
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健斗

 藍香と彼女の母が交番に被害届を出しに行ったとの噂話が僕の耳に入った。

 やっぱり安心しちゃいけないんだと胸騒ぎがした。しかしその後僕らが加害者だとの話が全く出て来なかった。

 その話をこの町の人に言いふらしたのは交番のお巡りさんの奥さんだった。彼女は口が軽く噂好きと有名だった。買い物中に通りすがる町の知り合いに

「ちょっと、藍香ちゃん、襲われたって被害届け出しに交番に来たんだよ、お母さんと。実際に襲われた証拠が無くて、届け出すには至らなかったんだけどさ!誰が相手か迄は分からないんだけどね。意外と誘惑してたのかもしれないよあの子。美人で頭いい子と思ってたらねー」

と完全に藍香が悪者かの様にふれ回って居た。

 僕ら3人の中でも被害届の話になった。

「何で証拠が無い事になったんだろう…」

と僕が呟くと

「俺の親父が町長だからだよ。親父が町長になる前には寄付しまくって学校のクーラーも新しくなったし、役場に障害者トイレ増やしたし。あの山に桜の木を何本も植えて道の駅作って『桜吹雪と星の降る道の駅』って売り出したのも親父。結構観光客も来る様になっただろ?役に立ってんだぞ親父は。だから畠野一馬なんて名前出たら、校長もお巡りもビビって揉み消すんだよ」

と余裕を見せて言っていた。

「でもさ、昨日親父が藍香の家に500万持ってったんだって。あの母親、払い除けたってさ。1000万なら受け取ったのかもな。どっちにしろ親父が揉み消すから大丈夫なんだよ」

これでお咎め無しという事だ…。あの過ちは消されたんだ。ホッと胸を撫で下した。

「健斗、持つべきものは『友達』だろ?感謝すれよ」

と言われて 3人はほくそ笑んだ。


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