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10話。出会いと別れ

作者と読者の年齢がわかる回


あとがきにネタの解説がありますが、気に入らない方がいらっしゃいましたら削除も検討いたしますのでご一報お願いします。

(削除するとは言っていない)

「ヨシッ! 開い……た?」

「行きましょ……え?」

『ギュォォォォォ……ォ?』


環が異界への扉を開けると、そこには深度2の異界には絶対にいないであろう大きくて強そうな、そう、5メートルくらいの赤くて筋肉モリモリマッシブな妖魔がいた。


『……!?』←侵入者に襲いかかろうとしたが、何かにビビって固まった妖魔


「「……!?」」←何かにビビる妖魔をみてビビって固まった環と早苗さん。


『ところでお主よ。目の前のアレを見てくれ。アイツをどう思う?』


凄く、というほどでもないけどデカいです。


『……!!!』←二度見して目に映るすべての光景が嘘でないと確信した妖魔。


「「……!!!」」←何かを確信した妖魔を見て目に映るすべての光景が嘘でないと確信した環と早苗さん。


まるで時が止まっているかのようだ。


『なるほど・ザ・世界まるごとハウマッチ! ……そして時は動き出す!』


時は金なり。商売商売。


「「キャァァァァァァ!!」」 ←予想もしていなかった化け物がいたことに驚いて固まっていたが、ようやく金縛りが解けた環と早苗さんの声。


『グギャァァァァァァァァァァァ!!』 ←小癪な侵入者に奇襲を仕掛けようとしたものの、その横に明らかに位階の違う存在がいたことに驚いて固まっていたが、ようやく金縛りが解けた妖魔の声。


ふと、ジャイアントなチョコ菓子を食べている大きなのっぽのプロレスラーさんのことを考えていたら、何故か異界の入り口に妖魔と二人の少女の叫び声が響き渡っていた。


『ヘールシェイク』


何を言っているかわからない? 

大丈夫だ。俺にもわからん。

少なくとも超能力や超スピードは関係ないと思う。


『この状況を一言で言い表すならば……そう、カオス!』


そうね。こんなとき俺はどんな顔をしたらいいのだろうか?


嘲笑(わら)えばいいと思うぞ?』


ごめんなさい。苦笑いしかできそうにない。


それでこいつはどんな妖魔なんです? 

なにか情報があるのなら欲しいのですが。


『ん? あぁ、コレは狒々(ひひ)、いや、猩々(しょうじょう)じゃな』


ほほう。


狒々は老いた猿が成る妖魔で、猩々はオランウータン系の魔物である。総じて猿系。


猿系の妖魔はずる賢いと言われる妖魔の中でも特に注意が必要とされる程の賢さを誇る妖魔だ。


特に猩々は、元がオランウータンという事もあって非常に知能が高く、肉体的な強度は狒々よりも上とされている。


『推定レベルはおよそ30。ふむ。こやつがこの異界の主の可能性があるぞ』


その場合ここは深度3の最上級クラスか。


もしくはここがレベル30相当の妖魔が雑魚として出てくる異界の可能性もあるかも?


『あぁ。ラスダンの雑魚は序盤のボスより強いからのぉ』


こいつ一匹を見て深度を測るのは危険だな。


あとこいつがここにいる理由だが、答えは簡単。


『そうは言っても“簡単”が答えじゃないぞよ』


意地の悪いなぞなぞかな?


ともかく、こいつの狙いはもちろん俺たちを奇襲することだろう。


おそらく自分の世界への干渉を受けたことを知ったこの異界の主が、開幕一番で奇襲を仕掛けようとした(もしくはさせた)んだと思われる。


『前触れもなくノックしてもしもーしなんてやられた挙げ句、勝手に家に入られたようなもんじゃて。そらこの異界の主とてキれるわ』


新事実発覚。異界は家だった。


ということは、今の彼は家に不法侵入してきた輩を追い払おうとしたが俺という想定外がいたため奇襲に失敗した間抜けな自宅警備員ってところか?


『そりゃ(入口への干渉から相手がレベル20~25相当だと踏んでおったところ、実際は55相当の奴がおったら)そうなるわい』


そうかな? そうかも。

状況的には向こうが完全に被害者だな。


『吉良のじい様になんの恨みがっ!』


赤穂浪士は加害者。はっきりわかんだね。


しかし、気になる。


『見たことない木じゃな』


異界の木ですから。


あの遠くに見える木がどんな花を咲かせるのかも気になるが、喫緊の問題は最低でも深度3の最上級に分類されるであろう異界が深度2と報告されたのは何故かという話だ。


『調査員がたまたま妖魔と接敵しなかった……では説明がつかんか』


ええ。深度2と3の見分けが難しいとはいえ、調査対象が深度3の最上級に分類される異界であればいくらなんでも雰囲気でわかる。


『怪しいのぉ』


ですね。少し調べる必要があるようだ。


いや、目の前にいるアレを尋問してみるか?

知性に定評がある猿系の妖魔で、尚且つあのレベルであれば言葉も分かるはず。


『ッ!』


「あっ!」

「逃げる!?」


「ちっ」


俺に狙われたのを見て取ったのか、猩々はようやく戦闘態勢を取りつつある環と早苗さんに一瞥もくれずに逃げだした。


さすがは妖魔の中でも知能が高いと謳われるだけのことはある。判断が早い。


『逃げ足も三倍じゃ!』


赤かったですもんね。


それはそれとして。


「いったん帰るぞ」


アレを追うのも面倒だし、なにより金にならないからな。


『殺すのは簡単なんじゃがのぉ』


仮にアレが異界の主だった場合、殺したら異界が消滅してしまう。


だが、協会がこの異界の深度を確かめる前に消滅されたら困る。


何故か。たとえこの依頼の裏に何があろうと依頼自体は正式に受理されたものだからだ。


故に俺たちは、この異界の深度が2ではなかったことが判明した現段階で協会に「ここの深度は少なくとも3以上でした」と報告をしなくてはならない。


『そうせんと、ここの連中を討伐しても深度2相当の報酬しかもらえんからのぉ』


そうなのだ。現在の依頼の報酬額は150万だが、深度3の攻略報酬は500万以上が相場となる。最上級なら2000万だ。文字通り桁が違う。

 

『10万ドルをポンッ☆と払わせるぞ』


1ドル130円で計算したら1300万円。

相場と言えば相場である。


『でもあやつを殺せと言われたら……タダではやらん』


特に恨みとかないからね。


もちろん今のままでもタダ働きではないし、依頼の裏を探る前にそういうのを全部纏めて潰してやりたい気持ちもある。あるのだが、不当に安く使われるのは御免だ。


『このままでは協会が丸儲けじゃからな』


まして相手のレベルは推定30。今の環や早苗さんでは普通に死んでしまうし、もしもここが深度4以上の場合は俺だって無傷ではいられない。


想定外に想定外が重なったこの状況、命を懸けるには安すぎる。


「……りょうかーい」

「……わかりました」


今の邂逅で自分と敵の戦力差を、そしてこの異界の脅威度を悟ったのだろう。

二人は悔し気ではあるが素直に従ってくれた。


『いや、こ奴らは今回アレをすることがなくなったから残念がっておるだけじゃぞ』


それはないと思います。


確かにアレは気持ちが良い。

しかも神様曰く、女性の場合は男の数倍以上気持ちが良いらしい。


だが彼女たちはまだ14歳。

焦る時間じゃない。


『なんでお主が錯乱しとるんじゃ。初心なネンネじゃあるまいに』


まぁ前世でも経験があったし、今世でも神様に頂かれていますけど。


『無駄にするのは勿体ないからの』


人柱の件で簡単に説明したが、神と呼ばれる存在にとって力のある人間から得られるモノは力になる。形のない【信仰】はもちろんのこと、血液やら肉やらなにやらもまた同様である。


それらは神様にとっては嗜好品、つまりはオヤツなのだが、それだって無駄に捨てるよりは食べた方が良いわけで。


『御馳走様でした』


お粗末さまでした。


そんなわけで俺は11歳で初めてを失った後も、度々頂かれている。


『お主だってええ思いしとるじゃろ?』


くっ。悔しい! 


とまぁ俺のことはいいとして。


別に俺や神様が彼女たちとそういうことをしているわけではない。


ただ単純に、彼女らにとって害となるものを抜き出しているだけだ。


つまりは人工呼吸と一緒。だからあれは医療行為。圧倒的医療行為!


『そう思っとるのはお主だけじゃと思うぞ』


解せぬ。


『そう思うなら、あとでビデオか何かで撮影してアレをしておるときの様子を確認してみればよかろ。二人も撮影するのがお主なら否とは言わんじゃろうて』


撮影って時点でなんかものすごく如何わしく感じるのでやめましょう。


『それはお主の中にそういう気持ちがあるからでは?(名推理)』


あーあーきこえなーい。(突発性難聴)


まずは裏取りだ。これが単なる事故なら仕方がない。

調査員と協会に嫌味を言う程度で終わりだ。


だが何者かが裏で糸を引いているのであれば……。


『その糸ごと手繰り寄せて闘魂ビンタをくれてやるわいなぁ!』


神様・ボンバイエ!(殺っちゃえ、神様!)

そろそろシリアスな話が入る……かも。


理解できないネタが多いということなのでぱっと目につくネタについて説明をば。


5メートルくらいの赤くて筋肉モリモリマッシブな妖魔→コマンドー。筋肉モリモリマッチョマンの変態


ところで~アイツをどう思う? 凄く~デカいです→くそみそ 


なるほど・ザ・世界。世界まるごとハウマッチ。商売商売→往年のクイズ番組。三つとも題名に『世界』が入っているが系列は違う。

なるほど・ザ・ワールド(愛川欽也:フジ系列)。世界丸ごとHOWマッチ(大橋巨泉:毎日・TBS系列)。クイズ世界はSHOW by ショーバイ!!(逸見政孝:日テレ) 


そして時は動き出す→DIO様 ザ・世界とかかっている


ジャイアントなチョコ菓子→グリコジャイアントカプ〇コ

大きなのっぽのプロレスラー→古時計……ではなくジャイアント馬〇さん。ジャイアントカプリ〇のCMに出ていた他、SHOW by ショーバイに出演していた。


ヘルシェイク→ヘルシェイク矢野のことをかんがえてた。


超能力や超スピードは関係ない→ポルナレフ


こんなときどんな顔を~嘲笑えばいい。→エヴァ。ヤシマ作戦。


ノックしてもしもし→ジョジョ2部より。おっぱァアアーッ


吉良のじい様~赤穂浪士は加害者→忠臣蔵。逆ギレの物語。


気になる~どんな花を咲かせるのか気になる→この木なんの木気になる木


逃げ足も三倍~赤い→ガンダム。赤い彗星


10万ドルをポンっと~ただではやらん→コマンドー。ベネットのセリフ。


ぱっと目につくのはこんなところでしょうか。他にも細かいのがいくつかありますが、訓練された読者様におかれましては「こまけぇことはいいんだよ!」の精神でお願いします。


外したネタの解説なんかさせんな。恥ずかしい。(本気で恥ずかしい)


閲覧ありがとうございました。

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