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二十回の好きもたった一回の好きも同じ価値~彼は必殺技のように私の欲しい言葉を言う~

作者: 来留美

一回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「うん」


二回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「まあまあ」


三回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「どうだろう?」


四回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「うん。俺はラーメンが好き」


五回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「あっジュース買うの忘れた」


六回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「えっ、何か言った?」


七回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「俺の友達がお前のこと可愛いくて好きだって言ってたよ」


八回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「う~ん。分からない」


九回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「えっ? ごめん。寝てた」


十回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「ごめん。今、ゲームに忙しい」


十一回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「それを俺に聞くの何回目だよ」


十二回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「もう、聞くのやめない?」


十三回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「ん? 君と同じだよ」


十四回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「…………」


十五回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「それ、答えないといけない?」


十六回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「分かってるだろう?」


十七回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「もう、いい加減にしてくれよ」


十八回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「俺の気持ちも考えてくれ」


十九回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「簡単に口には出せない」


二十回目

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「俺も君が好きだよ」



「やっと言ってくれた」

「君には負けたよ」

「あなたが好きって言ってくれるまでに何日かかったと思う?」

「知らない」

「二十日よ」

「二十回ってことだな」

「私は二十回好きって言ったのにあなたはたったの一回なの?」

「回数じゃないだろう?」

「えっ」

「たった一回が君にとってどれだけ嬉しかった?」

「幸せって感じるくらい嬉しかったよ」

「俺の一回は君の二十回分なんだよ」

「それって私の一回分の価値が低いよね?」

「君にとってはそうかもしれないけど俺にとっては君の一回分は俺の一回分と同じ価値だよ」

「嬉しい。ねぇもう一回言ってよ」

「もう、言わないよ」

「私はあなたが好きよ。あなたは?」

「教えない」

「いいもん。知ってるもん」

「俺は君を愛してるよ。だから好きなんて言わないよ」

「あなたはどうして私が欲しい言葉を知ってるの?」

読んで頂きありがとうございます。

ほとんどが会話文で嫌な思いをした方はごめんなさい。

楽しく読んで頂けたら幸いです。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 来留美さんのこういう小説?会話文? いつもいい所突いてくる。 嫌な思いなんかしませんよ~! 楽しく拝読させて頂きました! [一言] 「私はあなたが好きよ。あなたは?」 「可愛過ぎて大嫌いだ…
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