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実際、僕の口から出た、言葉は、「そうだったんですね・・・。」だった。
その喫茶店でのことは、そのような話だ。
それからも、
時は容赦なく過ぎていき、僕は、アラフォーに、なっていた。
彼とは、まだ交遊が続いており、
今は、格闘技ブームあって、そういうものがメディアで目につくのもあってか、
僕は、最近、やたら、彼の、あの時の話を、ふいに思い出すのだ。
そして、あの時、
「そうだったんですね・・・」
に続き、
「でも、貴方、そういったものを習っていて、試合にまで出ていたのだから、その時は、『名立たる』までとは言えないにせよ、僕は、貴方は、確かに立派な武道家であったと思いますよ。」と言えれば良かったと思うのだった。
【終わり】




