プロローグ①
初投稿。頑張っていきます。
俺は何を犯したのだろうか?
5歳の誕生日に転生した日本人の記憶が蘇ったが、その翌朝にはわけもわからないままこの地獄にいた、、
とある屋敷の地下牢に少年が囚われていた。
永い年月を過ごしたのか、髪は伸びたまま汚いボロ布を纏っている。
そこに聖騎士2人を引き連れて貴族の夫婦がやってきた。
「まだ生きているのか?」
貴族の男が聖騎士に問う。
「はい。食事などの最低限の施しはしているので、、」
「ふん、教会の法がなければすぐにでも首を刎ねてやったのだがな」
「あなた⁈⁈」
貴族の女が悲痛な声を出す。
「黙っていろ。もうお前には関係ない事だ。」
男は苛立ちを隠さず、牢に近づき少年に話しかける。
「ここに入って3年か、準備も全て片付いた。明日にはここから出してやろう。」
それを聞いて、少年が掠れて消えそうな声ではあるが力強く答える。
「、、、クソ親父」
「もうお前の父ではない。お前、グレン・J・ライトレーンは今日病死する。」
貴族の男はそう言うと手からまばゆい光を放った。
ライトレーン家は代々受け継がれる光魔法で光の使徒と呼ばれ、王国、教会でその地位を築いてきた。
そのライトレーン家の現当主のバラン・D・ライトレーンは息子が適正検査で闇魔法の適正を持っていた事が分かった翌朝には地下牢に閉じ込め、周囲には病になり療養中だと根回ししてきた。
「光の使徒であるライトレーンの家に生まれ、光ではなく高い闇の適正を持った。その時点でお前は、この家にはふさわしくない。所属教会の法で子供を殺す事は出来ないが、明日には禁忌の森に消えてもらう。」
「バラン様、そろそろお時間です。執務室へお願いします」
聖騎士の1人が平然と進言した。
「ふむ。、、さらばだグレン。いや名もない孤児よ」
バランはそう言い残し、足早に去っていった。
「ごめんなさいグレン。私にはどうする事もできず。」
「母上のせいではありません。仕方ないことだったのです。」
バランの第2夫人であるアリア・G・ライトレーンが泣きながら話しかけてくるが、グレンは笑顔で感謝を述べた。
「母上には感謝しているのです。誕生日の適正検査の前も後も変わらずに、僕を愛してくれた。それだけで十分すぎるくらいです。」
アリアは聖騎士にバレないよう黄色と紫の魔石がはめられたのネックレスを渡した。
「私は常に貴方のそばにいるわ。これを肌身離さず持っていて。時間がかかっても必ず見つけだすからね?」
「、、、ありがとうございます。」
その後アリアは、愛していると言い残し聖騎士に連れられていった。
地下牢に1人になったグレンは深くため息をつき、小窓から月を見上げた。
「、、、転生して8年で、まさかのバッドエンドになりそうだなぁ。」
翌朝、ライトレーン家では盛大な葬儀を行われ、グレンは禁忌の森へと連れて行かれた。
こんな感じでいいのか。迷いながらの執筆です。